F1開催候補地に、またしてもイランの名が浮上した。
イランは、アフガニスタン、パキスタン、それにイランと国境を接する中東の産油国。2011年には、政府によって首都テヘランの近くにサーキットを建設する計画が承認されたこともある。
世界のメディアは当時、イランGPは「望み薄」の計画で「うさん臭い」と決めつけた。F1 CEOバーニー・エクレストンも、「イランは開催候補リストの上位に載っていない」といっていた。
ところが『IRNA(国営イラン通信)』は3日(日)、イランに新F1サーキットの建設計画があると報道。場所はペルシャ湾に浮かぶゲシュム島である。
ニュースの発信元は、イランのマスード・ソルタニファー文化遺産観光大臣だ。
「先日、ゲシュム島を訪れた大臣が言及したもの」だという。
さらには、政府関係者が「イランでは若者のあいだで運転人口が増加している。F1はイランで将来、有望だ」と語ったとされる。
だがモータースポーツ専門の広告代理店ジャスト・マーケティングを営むスポンサーシップの専門家、ザック・ブラウンは、次のように『Reuters(ロイター通信)』にコメントする。ただでさえ不満気味のスポンサー企業は、ドイツのような昔ながらの市場から遠ざかってばかりのF1に「失望」しているのだ。
「イタリアGPが無くなったら、同じような反応がまた起こるだろう」
「好レースもカレンダーに加わってはいるが、今また、中東で3つめのレースが話に上っている。中東が3回でドイツがゼロは、いくら何でも理解に苦しむ」