F1第4戦バーレーンGP予選で暫定2番手につけたセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)。ところが、危うくグリッド降格の処分を受けるところだった。
サヒール・サーキットで17日(金)に行われたフリー走行中、ピットを出た直後の彼は、第1コーナーでセルジオ・ペレス(フォース・インディア)と接触した。
調査した競技委員会は、いったん事故を不問に付した。
「ブレーキを踏んだところ、突風が吹いたんだ。不自然なブレーキングになったんだ」とベッテル。
そこから問題は複雑化する。
「何人かのチーム代表たちがこの(ベッテルの)発言に騒ぎ出した」とドイツ『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌は伝える。「それで、もういちど事故当時の映像を確認するようFIA(国際自動車連盟)に要請が出された」
ビデオをより細かく分析したところ、ペレスに当たる直前、明らかにベッテルの右前輪は緩んでいたことが発覚した。
F1においてこうした行為は、(ピットから)「危険な状態でマシンを発進させた」とみなされ、グリッド・ペナルティの対象となる。予選フロントローに着けたベッテルは、今日の決勝でメルセデスAMG最大の敵と目される。一歩間違えれば、出鼻をくじかれるところだ。
チームメートのキミ・ライコネン(フェラーリ)も開幕戦オーストラリアGPで似たような事態を引き起こした。「こんなことをいう者もいる。何かの時はブレーキに問題が出ましたといっておけ。フェラーリは、そのようにドライバー達にいい渡しているとしか思えない」。以上のように『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は伝えている。
18日(土)の予選前、競技委員会は再度、ベッテルもペレスもおとがめ無しの裁定を下した。