契約更新に時間のかかっているルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)について、フェラーリ移籍も検討しているのではないかといううわさが出ている。
F1バーレーンGP(19日決勝)のパドックでは、ハミルトンがセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)のチームメートとして移籍するため、フェラーリに接触したといううわさが流れていた。
「フェラーリのルイスが見られたら最高だね」とF1最高責任者のバーニー・エクレストン。
「セバスチャンがそれを望むかどうか、私にはまったく分からない。だが、ルイスが加わったらこのスポーツにとっては最高だ。それは間違いない」
■ライコネンは残留を希望
フェラーリのキミ・ライコネンは今年いっぱいで契約が切れるが、チームは契約延長に前向きだと伝えられていた。
だが、チーム代表のマウリツィオ・アリバベーネは、ライコネンのシートが保証されているわけではないと17日(金)に次のように話している。
「私がキミに何と言ったか知りたいかね? 彼が契約について話していたので、“それは君のパフォーマンス次第だ”と答えたよ」
一方、ライコネンのマネージャーであるスティーブ・ロバートソンは、残留する可能性は高いと『Turun Sanomat(トゥルン・サノマット)』紙に話している。
「一番重要な要素は、キミが続けたいと思っていることだ」
「彼はクルマにもチームの環境にも大変満足している」
「フェラーリもキミに大いに満足しているし、チーム内には和が生まれている。見通しは明るい」
「ただ、今は話し合っている段階。話し合いと合意して署名することとは別の話だ」
■メルセデスAMGはうわさを否定
メルセデスAMGの非常勤会長ニキ・ラウダは、ハミルトンとフェラーリのうわさを否定している。『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に次のように話した。
「この話題は無意味だ」とラウダ。「われわれはこのドリームチームを維持していく」
だが、チーム代表のトト・ヴォルフは、ハミルトンとの交渉が長引いていることに対してこう警告している。
「ルイスは世界でも最高のドライバーの1人。われわれもまたトップチームだ。従って、ドライバーとチームがあらゆる可能性を検討するのは普通のことだ」
その一方で、ヴォルフはうわさについてはっきり否定している。「問題となっているのはフェラーリとは無関係のことだ。(交渉は)細かい点のみを詰めればよい段階に来ている」
「ルイス・ハミルトンに対してフェラーリからオファーは届いていない。彼がチームにとどまることは分かっている」
ドイツの『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』によると、ハミルトンはフェラーリに接触したが、その後フェラーリ会長セルジオ・マルキオンネからメルセデスのディーター・ツェッチェ会長に対し、ハミルトンがフェラーリに加わることはないと個人的に連絡があったという。