19日(木)に始まったバルセロナでの今年2回目の公式F1シーズン前テストだが、その初日に今年初めてのF1カー同士によるクラッシュが発生してしまった。
ウィリアムズの女性テストドライバーであるスージー・ヴォルフと、昨年までウィリアムズの控えドライバーを務め、今季はザウバーからF1デビューすることになったフェリペ・ナスルがからんでしまったのだが、リアに大きな損傷を受けたナスルのザウバーC34がモニターに映し出されたときには、プレスルーム内に大きなどよめきが起きたという。
ナスルとヴォルフのマシンはターン5近くのグラベルに突っ込んだ状態でストップし、これによりセッションは赤旗中断となった。
その後、ヴォルフは自分の携帯に落とした事故当時のビデオ映像を記者たちに示したが、それにはタイムアタックに入っていたナスルにヴォルフのクルマが後ろからぶつかった様子が記録されていたという。
「私はそのまま彼の上を飛び越えてしまったわ。そして言ったの。“一体何が起きたの?”ってね」
そう語ったヴォルフは次のように続けた。
「彼は言葉も出ないみたいだったわ。そして、正直に言うけど、私も言葉が出なかった。ばかみたいね」
予想されたことではあるが、ナスルのほうも自分には責任がないと主張。クラッシュの直後にヴォルフがナスルのことを見ていなかったと白状していたのだと語ると、次のように付け加えた。
「僕はすでにブレーキングゾーンにいたんだ。ブレーキングゾーンを何メートルか過ぎたところにね。そしたら突然大きな衝撃を感じたんだ」