今年F1デビューを果たしながら、来季は控えに回るケビン・マグヌッセン(マクラーレン)。しかしチームCEOのロン・デニスによれば、マグヌッセンはフェルナンド・アロンソやミカ・ハッキネンと同じ道を歩んでいて、来年は単にキャリアが「一旦停止」するだけだそうだ。
マグヌッセンは22才のデンマーク人。正規ドライバーとして一年を過ごした後、2015年はリザーブ・ドライバーへと一歩後退する。マクラーレンは新生ホンダとの一年めをアロンソならびにジェンソン・バトンと臨むのだ。
もちろんデニスがそれを気にしないはずはない。先週の体制発表でも、彼はマグヌッセンについて次のようにコメントしていた。「彼(マグヌッセン)の悲しげな顔つきはどうだい!」
マグヌッセンの父ヤンは1990年代後半、1シーズン半をスチュワートGP(のちにジャガー、レッドブルへ)で過ごした後、解雇されてそれっきりだった。しかし、マクラーレンはマグヌッセンを見捨てないとスポーティング・ディレクター、エリック・ブーリエは次のようにいう。
「彼(マグヌッセン)の一年は、すごくよかった」「一年めにしては、とてもよくやったよ。実戦復帰できない理由はどこにもない」
もっとも、アロンソもバトンもチームと複数年契約を結んでいる。マグヌッセンがカムバックするなら、他チームになりそうだ。
「それも可能性としてはある。だが、まだ何も話し合ってはいない」とブーリエは『Sky(スカイ)』に話す。
「とにかく、ケビンはわれわれが完全にサポートする」
マグヌッセンの「小休止」をアロンソやハッキネンの修行時代にたとえたデニス。二人とも最初は足踏みしたが、その後、それぞれ二度ずつF1世界王者になった。
「彼(マグヌッセン)には二人と共通項があると思う。テストで一年を過ごしても、F1の可能性を絶たれはしない」とデニス。「ケビンは、まだまだ若いのだ」