先週、F1最高責任者のバーニー・エクレストンが、マクラーレンの総帥であるロン・デニスが、主要株主たちから株式を買い戻し、その支配権を完全に手中に収めたとほのめかしていた。だが、マクラーレンはこれを否定している。
エクレストンは先週、『Forbes(フォーブス)』のF1ビジネス記者として知られるクリスチャン・シルトに対し、バーレーンの国営投資会社であるマムカタラトが、所有するマクラーレンの株式を「ロンに売却した」と語り、次のように説明していた。
「彼(デニス)は、彼ら(マムカタラト)に一定の期日までに支払いをしなくてはならない。もしその支払いを行わなければ彼らが再びその株式の所有権を取り戻すのは間違いないが、現時点においてはロンが唯一の会社(マクラーレン)のオーナーだよ」
エクレストンは、それはデニスの長期的なビジネスパートナーであり、マクラーレンの主要株主の1人であるマンスール・オジェについても同じだと示唆するとともに、新たなホンダとの時代を迎えるにあたってマクラーレンは安泰だ、と語っていた。
だが、マクラーレンの広報担当は、そのエクレストンの話は「正確ではない」とし、次のように語った。
「株式の移譲はまったく行われていない。だが、株主たちは、マクラーレン・グループの将来の成長を促進し、拡大するには何が最善の策なのかということに関する話し合いを行った」
「仮に株式の移譲が行われることがあるとしても、それは現在の株主たちがマクラーレンから完全に手を引くということを意味するものではない。それに関する発表はしかるべきときに行われることになるだろう」
なお、マクラーレンの広報担当は、それに付け加えてマクラーレン・ホンダの2015年型車であるMP4-30のシャシーが、F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)によって義務付けられているクラッシュテストに合格したことを明らかにしている。