レッドブルのアドバイザーであるヘルムート・マルコは、レッドブルのエンジン供給元のルノーにプレッシャーをかけ続けている。
シーズン開幕前の冬季テストは散々なままに終わったが、ルノーはその事実を認めることすらできていない、と率直な物言いで知られるマルコは断じている。
マルコは、冬に浮上した問題の深刻性が明らかになり、レッドブルは「介在役」になったとF1の公式ウェブサイトに話している。
「トロロッソとルノーと共に、手を携えて前進し始めたのだ」
そう語りながらも、マルコはRB10が「病んでいる」のはパワーユニットだけだと言い、エイドリアン・ニューイが設計したクルマは圧倒的な強さを見せているメルセデスAMGのクルマより優れていると主張する。
「(エンジンさえよければ)またトップに立つ」
「しかし、約80馬力も負けている今は、そんなことは不可能だ」
マルコは、もしそれが可能ならばと前置きし、ルノーエンジンからもっと良いエンジンに乗り換えることができれば、レッドブルはそうするだろうと言う。
「自分の手の中にあるものでやらなければならない。メルセデスが許可するかも分からないが、“そうだ、明日からメルセデスエンジンを使おう”なんて言えるはずがない。クルマはルノーのエンジンに合わせて作られているのだからね」
マルコは、マレーシアGPで走らせたのは開幕戦オーストラリア仕様のクルマだったと言い、その理由はセパン仕様が「使い物にならなかった」からだと明かす。
それでもなお、ルノーは次戦バーレーンに向けた改良ができたと主張する。
ルノーのレミ・タフィンは、「いい話をすると、メルボルンとは異なり、調整事項のリストではなくパワー増強とパフォーマンス向上が見込めるものをもってバーレーンに向かう」
しかし、マルコは直線で伸び悩む問題を解決しつつあると話している。
「コーナリングに影響させずにスピードを上げるためにあらゆる可能性を検討しており、その点では確かに前進していると言える」
マルコは、「ファクトリーからバーレーンに新しいパーツを持ち込む。ルノーも、エンジンのソフトウェアをまた更新する予定だ」と話し、バーレーンでの復活に期待を寄せている。