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ライバルは戦々恐々、メルセデスAMGの優位

2014年03月24日(月)11:47 am

2014年F1でメルセデスAMGとライバル勢の差は、巷(ちまた)で言われているより大きそうだ。

開幕戦オーストラリアGPでニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)は、後方に30秒差をつけて優勝した。ところがこのレースで4位に入ったフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)はドイツ『Auto Bild Motorsport(アウト・ビルド・モートアシュポルト)』誌上で、ロズベルグはアルバート・パークで「僕らを手玉に取って遊んでいた」のではないかと疑っている。

確かにもっともな意見だ。決勝でロズベルグは、比較的燃料タンクが重い状態の19周目に自身の最速ラップを刻んでいる。これに対してほとんどのライバル勢は、もっとタンクが軽いラスト20周あたりで一番速かったのだ。

レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、『Tuttosport(トゥットスポルト)』にこんなことを話している。「メルセデスAMGは、単に攻めずペースを保っていたに過ぎない」

「恐らく彼らは手の内を多少、隠していたのだ。我々は巻き返しに一苦労だよ」

レッドブルについては、メルセデスAMGを追うマクラーレンとフェラーリ等のグループに入っているというのがホーナーの読みだ。そしてそのグループにはウィリアムズもいて、頭ひとつ抜けているという。

「彼らのレースはベストではなかったはずだ。少なくとも2番めの速さを持っていると思う」

レッドブルの足を引っ張っているのは、明らかにルノーのパワートレイン系だ。

「問題の90%はソフトウエアに関係している。ERS(エネルギー回生システム)とエンジンの連携がしっくりこない」と、ホーナーは『Sport1』に語っている。

オーストラリアGPでは、レース後に失格となったもののダニエル・リカルド(レッドブル)がロズベルグに続く2位でゴールした。しかしホーナーは、レッドブルは真っ向勝負を挑む状態に至っていないと話す。

「オーストラリア後、(第2戦マレーシアGPまで)2週間しかない。優勝を狙うには短すぎるよ」

ライバルたちにとってさらに厄介なことに、メルセデスAMGは決して万全な状態で開幕戦に勝利したわけではない。その証拠に、改良型のフロントウイングを持ち込んだが、ある事情から使わなかったのだ。

メルセデスAMGのデザイナー、アルド・コスタは言う。「改良パーツはふたつしか持って行かなかった。そのうちひとつを壊して、一方のマシンは新型で、もう一方は旧型で走るといったリスクを冒したくなかったんだ」

それでなくても、フロントウイングは著しく短いノーズ形状で、FIA(国際自動車連盟)が義務付けるクラッシュテストに不合格だったと言われている。

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