2013年暮れのスキー事故から今も治療中のミハエル・シューマッハについて、人工呼吸器なしで呼吸を行える状態になったとイタリアのスポーツ紙『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』が7日(金)に報じた。
7度F1チャンピオンに輝いたシューマッハは、スキー中の転倒事故で頭部に深刻なけがを負って以降、9週間にわたって人工的なこん睡状態にあるが、この報道が真実なら病状は大きく好転していると言える。
しかし、シューマッハのマネジャー、ザビーネ・ケームは7日(金)に公式な声明を発表し、シューマッハの病状に関する非公式の情報はすべて「正当性がない」としている。
声明には「ミハエルは今も覚醒(かくせい)の段階」で、「状況に変化はない」とある。
しかし、『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』の記事を書いたのは評価の高いピノ・アリービ記者であり、ケームはシューマッハの状況が改善したとジュネーブモーターショーで語っている。
「ミハエルは危険な状態から脱しています」とケームは話したという。「しかし、今も深刻な状況なので、リスクがすべてなくなったとは言えません」
「ただ、もう当初ほど慎重さを要する状態でないことは明らかです」
一方アリービ記者によると、現在シューマッハの子どもたちは学校に戻り、FIA(国際自動車連盟)会長ジャン・トッドやロス・ブラウンといったシューマッハと親しい友人が代わるがわる見舞いに訪れ、ともに戦ったフェラーリ時代と同じように英語で話しかけているという。
病室ではシューマッハの記憶を刺激するためにレース中の無線のやり取りやF1のエンジン音を流しており、見舞いの際にシューマッハの表情が変化することもあるという。
また、医師らが病室にいる際に、シューマッハが顔をしかめたり腕が動いたりすることもあると記事は伝えている。