F1最高責任者バーニー・エクレストンが、今年から変更されたエンジンルールの改正を否定しなかった。
昨年まで2.4リッターのV8NAエンジンを採用していたF1だが、今年から1.6リッターのV6ターボエンジンに変更。ダウンサイジングしたターボエンジンを使うという、燃費対策を重視する市販車の流れに沿ったものだが、エクレストンはこれに反対し続けてきた。
F1の商業面を扱う『Formula Money(フォーミュラ・マネー)』の編集者クリスチャン・シルトに対し、エクレストンはこう語っている。
「新しいエンジンになったが、私は好きじゃない」
「燃料制限の緩和と、高回転化をできるのではないかと思っている。どうなるのか様子を見てみようじゃないか」
エクレストンはただ単に変化を拒否しているのではないという。その証拠に、ファンから不評な今季F1のノーズは気にならないそうだ。
「見た目には慣れる。変化があると、みんな好きじゃないと言うものだ。だが、音が無くなることに慣れるわけがない」
さらにエクレストンは『Bild(ビルト)』へ、圧倒的な強さでここ数年のF1を制してきたセバスチャン・ベッテル(レッドブル)が負けるのは問題ないが、やはりV6ターボへの移行には反対だと語っている。
「今では多くのファンが、負けるベッテルを見たがっている。彼らは1度だけではなく、4年も勝ち続けた」
「だが、省エネのためにエンジンを変更する意義が理解できない。それは市販車でやることだ。F1でやるべきではない」
「我々には爆音とスピードが必要だ。ひとつ確かなのは、これには途方もない巨額の費用がかかっていることだ」