チャンピオン決定を遅らせるためにシーズン最終戦のポイントを2倍にする「ダブルポイント」制度案に新たな展開が見えてきた。
2014年シーズン最終戦F1アブダビGPでの獲得ポイントを2倍にする「ダブルポイント」案に対しては、多くのファン、ドライバー、メディア関係者から批判が集まっている。
トロロッソのジャン・エリック・ベルニュはイタリアの『Corriere dello Sport(コリエーレ・デロ・スポルト)』に、「まちがっていると僕は思う。ドライバーたちがシーズンを通してやってきたことを台無しにすることになる。ドライバーとして、ワクワクしないね」とダブルポイントを酷評した。
F1に大きな影響力を持つフェラーリ会長のルカ・ディ・モンテゼモーロもまた、このルール変更案に反対している。
「この変更案があっという間に立ち消えになったとしても、驚かない」と、メディアに対しそうコメントしたモンテゼモーロは、この件に関して話し合うためにF1ボスのバーニー・エクレストンを来月マラネロに呼んでいる。
「F1に大きく影響する。こういったことを決めるときには、チーム間でもっと多くの話し合いを重ねるべきだろう」
そして、エクレストンはダブルポイント制の詳細を見直すつもりがあるようだ。
エクレストンは『Telegraph(テレグラフ)』に「次の(ストラテジー・グループの)会議でこの変更案は廃案になるだろう」と明かしたが、ダブルポイント制そのものをあきらめるという意味ではない。
エクレストンは、ダブルポイントを最終戦アブダビGPだけではなく、ほかの2つのグランプリにも適用してシーズン終盤まで選手権を盛り上げたいと話した。
「シーズンの最後の3戦でダブルポイントを導入するか、まったく導入しないかのどちらかだろうと思う」