ホンダの航空機事業子会社であるホンダ・エアクラフト・カンパニー(以下HACI)は、21日(月)に、米国ネバダ州ラスベガス市で開催されている世界最大のビジネス航空ショーである「ナショナル・ビジネス・アビエーション・アソシエーション2013」(以下NBAA)において、小型ビジネスジェット機「ホンダジェット」の開発および生産の進捗状況、ならびに今後の販売サービス活動強化に関する発表を行った。
【写真】「ホンダジェット」の開発および生産活動の進捗状況(全4枚)
これによると、今年10月17日(木)に、ノースカロライナ州グリーンズボロ市のHACI本社敷地内にカスタマーサービスセンターが完成。ホンダジェットのカスタマーサービス拠点となるこの施設では、サービスプログラムの販売と管理、テクニカルサポート、テクニカルトレーニング、修理および重整備などが行われることになる。
米国と欧州の航空当局による型式認定に向けた開発は順調に進められており、今年7月には、米国バージニア州にある米国航空宇宙局(NASA)の施設で、浸水滑走路におけるエンジンの水吸い込み試験を実施。9月には、米国フロリダ州にある世界最大規模の環境試験設備を用いて氷点下40度の極寒冷下におけるシステム試験、エンジン始動、電気系および航法用電子システムであるアビオニクスなどの機能試験が行われた。
また、実際に納入されるホンダジェットと同一の内装を備えた認定試験用5号機は、客室システムの各種試験に用いられており、NBAAの期間中は展示エリアで一般公開される。さらに、認定試験用6号機では全機構造疲労試験が行われており、デリバリー前には機体寿命の3倍に相当する試験を完了させる予定となっている。ホンダジェットの量産工場ではすでに量産機の生産が行われており、現在6機の組み立て作業が進められている。
なお、米国の金融事業会社であるアメリカン・ホンダ・ファイナンスとHACIがホンダジェットのファイナンスサービス事業に参入することも併せて発表された。ファイナンスサービス事業はホンダジェットのデリバリー前に開始される予定となっている。