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2013年F1モナコGPの見どころ

2013年05月22日(水)14:52 pm

前戦スペインGPからヨーロッパでの戦いが始まった今季F1。今週末は、セレブの集う街モンテカルロで、伝統のモナコGPが開催される。

・開催サーキット
モナコGPが開催されるのは、モンテカルロの市街地を閉鎖し、ガードレールで囲んだ特設コース、モンテカルロ市街地サーキット。公道を利用しているため、道幅が非常に狭く、曲がりくねっていることから、コース上での追い抜きはほぼ不可能になっている。ミスをするとすぐガードレールに接触してしまい、リタイアにつながることが多く、セーフティカーが導入される可能性も高い。

シケインやヘアピンが多い曲がりくねったコースであるため、低速コーナーでの性能やコーナー出口での加速力、ブレーキング時の安定性などが重要になる。高速コーナーが少ないことから、空力によるグリップの高さだけではなく、サスペンションのセッティングなどによる「メカニカルグリップ」の高さも必要になるコースだ。

タイヤサプライヤーのピレリは、4種類あるドライタイヤのうち、最も軟らかいスーパーソフトとその次に軟らかいソフトを持ち込む。決勝では、雨用のタイヤを使用しない限り、この2種類のドライタイヤ両方を使用しなければならない。スーパーソフトはタイヤ側面のロゴなどが赤、ソフトは黄色で書かれている。

・予選が重要に
モナコは非常に抜きにくいコースであるため、予選で1つでも前の順位に出ることが重要になる。たとえ決勝を速く走れるクルマでも、コース上での追い抜きがほぼ不可能なレイアウトになっており、コース上で前のクルマを抜いて順位を上げるのが困難なためだ。

昨年に引き続き、今年もタイヤの性能低下が大きな話題になっており、決勝でうまくタイヤをもたせることが勝利へのカギになっている。しかし、モナコでは予選で前に出てしまえば決勝でタイヤの状態が悪化し、ある程度ペースが落ちても後続のクルマを抑えられる可能性が高い。

そのため、1年の中で最も予選が重要なレースであり、各チームとも予選を重視したクルマにしてくる可能性が高い。今季これまでは、予選と決勝で違うチームが強さを見せることも多かったが、今回は予選と決勝で勢力図が変わるのか注目だ。

・優勝争いは?
モナコGPの優勝候補として急浮上しているのがメルセデスAMG勢。第3戦中国GPから3戦連続でポールポジションを獲得するなど、今季は予選で速さを見せているメルセデスAMG。決勝ではタイヤへの負担が大きいことでずるずると後退していたが、今回は抜きにくいモナコだけにペースが落ちても順位を守れる可能性がある。

また、昨年のモナコGPを制したマーク・ウェバーの所属するレッドブル。そして、今年は安定した強さを見せているフェラーリ勢も優勝争いに加わり、メルセデスAMG、レッドブル、フェラーリの3チームが優勝争いの中心になるとの見方が強い。

しかし、ロータスの存在も忘れられない。メルセデスAMGに比べると、予選でのパフォーマンスに劣る部分がある一方、決勝で最もうまくタイヤを使いこなせており、特にキミ・ライコネンはこれまでの5戦中、優勝が1回、2位が3回と安定した成績を残している。もし予選で上位に入れた場合、タイヤの使い方がうまいロータス勢は戦略の幅がライバルよりも広がる可能性も高く、優勝候補になってくるだろう。

ル・マン24時間、インディ500に並び、世界3大レースと称されるF1モナコGP。通常のスケジュールとは異なり、木曜日に幕を開ける。今年は23日(木)現地時間10時(日本時間17時)からのフリー走行1回目で開幕。決勝は26日(日)現地時間14時(日本時間21時)にスタートする。

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