レッドブルの最高技術責任者エイドリアン・ニューイが、レッドブルでの成功の秘密を明かした。それは、チームがF1マシンのデザインに専念させてくれているからだという。
レッドブルは過去3年、ドライバーズ選手権とチーム別のコンストラクターズ選手権の両タイトルを獲得しているが、その立役者が空力の天才と称されているニューイだ。
「私にとっては、ここは理想的だ」というニューイの言葉を『Speed week(スピードウィーク)』が伝えた。
「チーム運営の仕事はできるだけ減らして、マシンについて考えることになるべく時間を使いたいのだ」
「レッドブルでは、その点がマクラーレンにいたころと根本的に違う」とニューイは語った。
しかし、レッドブルの2013年型車RB9については、もっと思案する時間がもてれば良かったとニューイは明かしている。2012年、史上3人目となる3連覇をレッドブルで果たしたセバスチャン・ベッテルは今年、ミハエル・シューマッハしか成し遂げたことのない4連覇をRB9で目指す。
F1シーズン前テストがヘレス・サーキットで始まった先週、そもそもRB9がテストに間に合ったこと自体「ちょっとした奇跡」だとニューイは認めている。昨年は、チャンピオン争いが最終戦までもつれ込み、昨年型マシンの開発競争を最後まで続けざるを得なかった。
「それも、RB9が進化型になった理由の1つだ」とニューイは認めた。
最後にニューイは、ドライバーのベッテルとマーク・ウェバーの意見を、新車のデザインにどの程度反映させたかについて、意外な答えを返している。
「それほどない」と言ってニューイは笑った。「基本的に、セブ(ベッテルの愛称)とマークがレーシングカーに何を求めるかは、もうはっきり分かっている」