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フェラーリ「トップとの差を埋めるのが目標」

2013年02月02日(土)2:32 am

フェラーリには、重職にありながら世間でほぼ無名のスタッフがいる。跳ね馬でも聞き慣れない、副チーフデザイナーという新しい肩書を持つシモーネ・レスタだ。

シモーネ・レスタ
「私のF1キャリアはミナルディ(現トロ・ロッソ)で始まった。数年をチームで過ごしたよ。その後はファエンツァ(旧ミナルディの本拠地)からマラネロに移り、デザイナーとしてフェラーリで働き始めた。やがて、複数のデザイナーを取りまとめるコーディネーターを経て研究開発部門の責任者となった」

「それから、2013年型マシンの開発プロジェクトでエンジニアを束ねる現職に就いたんだ。直接の上司はニコラス・トンバジス(チーフデザイナー)とパット・フライ(技術責任者)のふたりだ。今年から、マシン設計のチームは大きくふたつのグループに分かれた。ひとつは今年のマシン担当、そしてもうひとつは来季のマシンを手がける」

今季型のF138は、いわばレスタが直接かかわった初めてのマシン。そのレスタが新車を解説する。

「技術規則に大きな変更はなかったとはいえ、あらゆる面で性能向上を目指そうと、われわれはマシンを隅から隅まで徹底的に見直すことにした。このマシンなら、著しい性能アップが十分可能だと感じられたからだ。もっとも大きく変わったのは、レイアウトを刷新したフロントサスペンションだと思う。さらに、リアサスペンションも完全に新しくした。また、マシン側方の空力向上を狙ってサイドポッドの形状も変更している。同様に排気システムも一新した」

「開幕戦メルボルン(オーストラリアGP/3月17日決勝)に持ち込むマシンは、今回の発表会と最初の合同テストで走らせるものから大きく変わるだろう。過去数週間でマシンはずいぶん進化したが、今後も性能に磨きをかけていく。従って、テストを走るF138とメルボルンを戦うF138は、まるで別物のマシンになる」

「もちろん、それに伴って性能も上がってほしい。今のところ、マシンにはそこそこ満足だ。トップとの間に差があったのは否定できないところだが、それを埋めるのが目標だった。とはいえ、われわれのチームは、あらゆる面で上々の仕事をしてきたと思う。何とか昨年のマシンが抱えた弱点を克服しようとがんばったよ」

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