先ごろ、トニー・フェルナデスからケーターハムのチーム代表の座を引き継いだシリル・アビテブールが、現在マルシャに所属し、来季加入するフランス人ドライバーのシャルル・ピックについて語った。
アビテブールは、ピックを迎え入れることはケーターハムの新たな「3年計画」の一部をなすものだと述べた。フランスの『f1i.com』は、アビテブールの次のコメントを紹介している。
「これはわれわれが取り組んでいる3年計画の一環だ。まだ整えるべきさまざまな要素があるが、そうすれば現実のものとなる」
「でも、このプロジェクトは誰にとっても興味深いものとなるはずだよ」
チーム別ランキングにおいてマルシャよりも下位となる11位でシーズンを終えることが濃厚となっているケーターハムだが、それによりコンコルド協定(※)で定められた多額の分配金を失ってしまうことになる。このため、ケーターハムではチームに資金を持ち込めるドライバーと来季の契約を行うと見られている。
ピックとともに、来季ケーターハムのシートを得る有力な候補とみなされているのが、じゅん沢なスポンサーマネーを持つオランダ人ドライバーのギド・ヴァン・デル・ガルデ(現ケーターハム/リザーブドライバー)だ。
そうなれば、これまでチーム発足以来、ケーターハムで走ってきたフィンランド人ドライバーのヘイキ・コバライネンが、実力的には高く評価されてはいるものの、来季のシートを失うことになる。
そのコバライネンは、22日(木)に次のように語り、今週末のF1ブラジルGPが彼にとって最後のF1レースになるかもしれないと認めている。
「少なくとも、もうひとつのシートはまだ決まっていない」
「まだ僕がそのシートを勝ち得る可能性だってある」
「ただ、僕の経験から言えば、こんなにも(ドライバー決定の)時間がかかるということは、決していい兆候ではないということだ」
(※)コンコルド協定とは、F1チーム、統括団体のFIA(国際自動車連盟)、F1運営会社などで結ばれる協定。F1の商業権や運営方法、利益分配などが規定されたもので、内容は原則非公開となっている。