キミ・ライコネン(ロータス)は、2009年にフェラーリとの関係は終了したことは「解放」であったと認めた。
ライコネンは2007年に加入し、その年に念願のF1タイトルを獲得。しかし、続く2008年、2009年は思うような成績を残せずにいた。そんな中、当時ルノー(現ロータス)に所属していたフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)と、アロンソの大口スポンサーであるサンタンデール銀行を迎え入れるべく、フェラーリは2010年まで残っていたライコネンとの契約を1年前倒しして終了させた。その後の2年間、ライコネンはF1から離れWRC(世界ラリー選手権)やNASCAR(ナスカー/アメリカで人気のレースカテゴリー)などに参戦していた。
だが今シーズン、ライコネンはロータスからF1に復帰すると、印象的な活躍を見せつけ、現在ドライバーズランキングで3位につけている。そして、先週末に開催されたF1アブダビGP(11月4日決勝)では待望の復帰後初優勝を遂げ、通算勝利数を19勝に伸ばした。
そして、ライコネンはロータスとの契約を2013年も継続させることが明らかになっている。
スペインのスポーツ紙『Marca(マルカ)』が、F1で最も有名なチームであるフェラーリに所属し、レースをしたことの思い出を教えて欲しいと言われたライコネンは、「良くも悪くもないね」と答えた。
「僕は彼らと共にタイトルを勝ち獲ったし、一緒にいい時間も過ごした。あそこで過ごした3年間には満足しているよ」
「寂しくなんかはない」とライコネンは付け加え、「僕にとって、あそこから離れることはある種の解放だったんだ」と続けた。
「状況はもっと良くなっていたかもしれない。でも過ぎたことだし、それを元に戻すことなんてできない」とライコネンは述べている。
「いい関係を築けていない所で働いていたら、ものごとは長続きしないものさ」
それとは対照的に、ライコネンはロータスでの仕事を楽しんでいると説明している。
「最初からいい感じだったね」とライコネンは語っている。
「みんな一生懸命に働いているし、落ち着いているんだ。でも彼らは勝利を求めている。それに、スポーツや技術開発の側面が政治的なことよりも重んじられている」とロータスのチーム内の雰囲気を指摘していた。