日産が10月30日(水)に発表した、豪スーパーカーシリーズの参戦マシン「アルティマV8スーパーカー」。ニッサン・モータースポーツチームの関係者が、新マシンについて語った。
ニッサン・モータースポーツチームは、かつてV8スーパーカーシリーズでも最大級のレースである「バサースト1000」での優勝経験があるトッド・ケリーとリック・ケリー兄弟がオーナードライバーとしてエントリーするほか、4台体制でシリーズに臨むことになる。
「日産の全員が、トッドとリックのケリー兄弟に率いられるわれわれのチームを後押ししてくれる。来シーズンにこの素晴らしいアルティマV8スーパーカーでサーキットに打って出ることでワクワクしている」、と日産オーストラリアのマネジングディレクター兼CEOであり、ニッサン・モータースポーツチームの共同オーナーでもあるウィリアム・F・ペッファーJr.は語った。
エンジンは、2011年にFIA GT1選手権で活躍したGT-Rと同じVK56DEが搭載される。また、このエンジンは2013年2月からオーストラリアで発売となる新型「パトロール」にも搭載されることになっている。
ニッサン・モータースポーツチームのレーシングディレクターであり、2005年シーズンの「バサースト1000」レースの勝者であるトッド・ケリーも次のように続けた。
「比較的歴史の浅いわれわれのチームにとって、今日は誇り高い日となったとともに、近年のV8スーパーカーシリーズにおいても最も重要な日になった」
「チームは、新しいエンジンも含め、全くの新型車となるV8スーパーカーを設計・製造するにあたって、ほぼ9か月にわたって素晴らしい仕事をやり遂げてくれた」
「アルティマの外観や、VK56DEエンジンのサウンドは誰にも負けないものだ。アルティマの空力パッケージに関してレース主催者の承認が下り次第、その外観や音が示すとおりの速さがあることを証明するためにテストを開始する予定だ」
また、2003年と翌2004年に2年連続でバサースト1000レースを制し、2006年にはシリーズチャンピオンにも輝いたことのある弟リック・ケリーも、ニッサン・モータースポーツチームのコマーシャルディレクターとして、2013年シーズンには野心的な目標を設定している、と次のように続けた。
「2013年は自分のキャリアを通じて、初めてファクトリードライバーとなるわけで、その責任の重さを受け止めているところだ」
「チーム全員が、来シーズンはニッサン・モータースポーツチームへと変容させ、さらなる高みへ上るためにかつてないほどのハードワークをこなしている」
「やるべきことはまだ山のようにあるが、来シーズンはわれわれに競争力があり、侮りがたい存在であることを示したいと考えている」
このアルティマV8スーパーカーは、南オーストラリアのアデレードで2013年3月2日に開催が予定されているV8スーパーカーシリーズ第1戦の「クリプサル500」でのデビューが予定されている。