メルセデスAMGの取締役会が25日(火)に行われたばかりだが、ミハエル・シューマッハ(メルセデスAMG)に対する母国ドイツのメディアからのバッシングがすごいことになっている。
いくつかのメディアは、先週末に行われたシンガポールGPでのシューマッハのミスにちなんで、「下手くそシューミ」という不名誉なニックネームをつけた。ジャン・エリック・ベルニュ(トロ・ロッソ)に追突した「下手くそシューミ」は、次戦の日本GP(10月7日決勝)で10グリッド降格のペナルティーを受ける。
これだけではない。ドイツのメディアは、シンガポールGPでのシューマッハのミスをこと細かく取り上げ、インタビュー中にクラッシュで突っ込んだ相手であるベルニュの名前を「ジャン・マルク(正しくはジャン・エリック)」と間違えたことをあざ笑っている。
シューマッハはまた、レース前にドイツのジャーナリストらに対して2位でフィニッシュした場合は20ポイント獲得できる(正式には18ポイント)と述べ、さらにはシンガポールとヨーロッパの時差を間違えていた、とも報じられている。
『Hamburger Abendblatt(ハンブルガー・アーベントブラット)』紙は、シューマッハがナイトレースでクラッシュするのがこれで3回目であることに注目し、「彼はいったいどうしてしまったんだ?」と疑問を投げかけた。
『Der Spiegel(デア・シュピーゲル)』誌は、シューマッハのチームとの契約が今年いっぱいで切れる中、25日にメルセデスAMGの取締役会が開かれたことを指摘した。
元F1ドライバーで現在はコメンテーターとして活躍中のマルク・スレールも、「いいタイミングではない」と認める。
極めつけは、シンガポールの決勝前にF1界の関係者全員がグリッド上で元F1ドクターのシド・ワトキンス博士へ黙とうをささげていた時、シューマッハがトイレへ行っていたと認めたことだ。
「F1界全体がワトキンス博士へ最大級の敬意を払っていた。ドライバー、各チームの代表、それにシンガポールの首相までもがね」と元F1ドライバーのクリスチャン・ダナーは自身が現在解説者を務めるドイツのテレビ局『RTL』に対して述べた。
そして、シューマッハの不在は「みっともなかった」と話した。