かつてはルノーのエンジニアリング部門において才腕を振るったファブリス・ロムであるが、現在はF1の統括団体FIA(国際自動車連盟)の職務に追われ多忙な日々を送っているようだ。
ウィリアムズ、ベネトン、ルノーで、常にそう明なエンジニアとして評価されていたロム。最後にかかわったレッドブルでは、チームとルノーの連絡役としてタイトル獲得に貢献した。
そして昨年ジル・シモンをトップとするFIAのエンジニアチームへと引き抜かれたロムは、駆動系統の新責任者として、2014年から導入予定のV6エンジンの開発に携わっているようだ。
FIAで働くことになった経緯について、「FIAが接触を図ってきて、仕事を提示してくれた」とロムは明かし、「ルノーでは本当に素晴らしい時間を過ごしていたけれど、これ(FIAの案件)は僕にとって非常に面白い経験になると思った。だから決めたんだ」と話している。
なお現在のロムは、F1、世界ラリー選手権(WRC)、世界耐久選手権(WEC)、世界ツーリングカー選手権(WTCC)、F3といったカテゴリーの駆動系統総責任者の座に就いており、「本当に忙しいよ」と話した。
そして業務の一例として、ロムは「供給メーカーとの間における、2014年からのF1新ルールに関する協議」を挙げた。