今年トロ・ロッソからF1デビューを果たしたルーキーのジャン・エリック・ベルニュは、先週末のヨーロッパGPで不可解な動き方をしてケーターハムのヘイキ・コバライネンに接触。その後かなりのダメージを負ったクルマで、壊れたパーツをコース上にまき散らしながらピットまで戻っていた。ベルニュはこれにより次戦イギリスGP(7月8日決勝)で10グリッド降格のペナルティーを受けることとなった。
この事故によってセーフティカーが導入されることとなったが、競技委員はベルニュに対して、その軽率な行為には重大な責任があるとしてさらに2万5,000ユーロ(約250万円)の罰金を科すことも決定している。
かつてトロ・ロッソの共同オーナーだったことのある元F1ドライバーのゲルハルト・ベルガーも27日(水)、オーストリアの『Servus TV(セアヴスTV)』に対し、「彼(ベルニュ)の行為は容認できることではないし、その責任は彼にある」と述べた。
さらに、レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、ベルニュの上司にあたるヘルムート・マルコ(レッドブルのドライバー育成責任者)と緊密に仕事をする関係にあるが、この件に関してはベルニュが自分でその罰金を負担すべきだろうと次のように語った。
「もしドライバーに責任があるものだったら、ドライバー本人が支払うべきだ」
「だが、例えばリミッターがうまく作動しなくてピットレーンで速度違反を犯したような場合であればチームが罰金の支払いをすることになる」
「今回の場合、ジャン・エリックは自分のポケットマネーから支払わないといけないだろうね」
フランスで出版された『Business Book GP 2012』によれば、ベルニュの報酬はおよそ40万ユーロ(約4,000万円)だと見積もられている。