F1カレンダー復帰を目指しているフランスGPだが、まだ政治的な問題が残っているようだ。
F1の最高権威であるバーニー・エクレストンによれば、フランスGP開催について金銭面での合意にいたり、2013年からエクレストンが所有するフランスのポール・リカール・サーキットと、ベルギーのスパ・フランコルシャンが1年交代でF1を開催することになるという。
しかし、現在行われているフランス大統領選挙の結果によっては、この計画も影響を受ける可能性がある。フランスでは大統領選挙の第1回投票が行われ、野党・社会党のフランソワ・オランド候補が現職のニコラ・サルコジ大統領を上回ったが、過半数にいたらなかったため、決選投票が5月6日に行われる。
オランド候補は、「選挙後のごたごたが片づいたら」フランスGP開催について再考するとの姿勢を明らかにした。
「われわれが政権を獲得したら、見直すことになるだろう」
「国はグランプリ開催について一切資金援助すべきではないと考えている」というオランド候補の言葉を『Auto Hebdo(オート・エブド)』が伝えた。
しかし、フランソワ・フィヨン首相がフランスGPのために公益団体を設立したと報道されており、政府が直接2013年のF1開催に関与することはないと見られている。
一方サルコジ大統領は、フランスGP開催を支援する姿勢をあらためて表明した。
『L’Equipe(レキップ)』によると、「狭い視野ではいけない」とサルコジ大統領は述べ、こう続けた。
「わが国には、ルノーとプジョーという2つの世界的自動車メーカーがある。しかも現在F1には、3人の前途有望な若手ドライバーが参戦しているのだ」
「われわれはグランプリを開催すべきだ」
現在F1に参戦しているフランス人ドライバーは、ロメ・グロジャン(ロータス)、ジャン・エリック・ベルニュ(トロ・ロッソ)、シャルル・ピック(マルシャ)の3人で、グロジャンはバーレーンGPで初表彰台を獲得している。