トト・ヴォルフは、ウィリアムズの新チーム代表になるつもりがないようだ。
チーム会長のアダム・パーと共同創設者パトリック・ヘッドの2人がチームを去り、現チーム代表フランク・ウィリアムズが事実上引退した状態となっている現在、共同オーナーであるヴォルフがウィリアムズで事実上のチーム代表を務めているとみられる。
ウィリアムズの非常勤役員であると同時に、チーム株式の15%を保有しているヴォルフ。中国GPの際には、チーム首脳会議にウィリアムズの代表として出席した。また最近では、ヴォルフの妻であるスージー・ヴォルフが、開発ドライバーとしてウィリアムズに加入している。
しかしドイツの情報筋によると、ヴォルフ自身はウィリアムズ代表の後継者となる野心を抱いているわけではないようだ。
ヴォルフは次のようにオーストリアの『APA通信』へ語り、チーム代表の座を狙っていないことを示唆した。
「私をピットウォール(※)で見るようなことがあれば、それは私がエゴの問題を抱えているということだ」
またヴォルフは、パーの後任を指名する必要があるとも語っていた。
先週にヴォルフは、自身と同じくオーストリア出身であり、以前ウィリアムズのドライバーを務め、今年はアドバイザーとしてウィリアムズに加わったアレキサンダー・ブルツを高く評価している。
「ブルツは素晴らしい人物であり、良いドライバーだ。人脈が豊富で、広い視野でものごとを見ることができる。彼は今でもF1での長いキャリアを継続させている」
※ピットレーンとコースを分ける壁。ここに各チームがモニターなどを設置し、チーム首脳やエンジニアがドライバーやチームメンバーに指示を出している。