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HRT、トニ・クケレラをテクニカルディレクターに昇格

2012年04月04日(水)14:18 pm

HRTのチーフレースエンジニア、トニ・クケレラが、テクニカルディレクターに昇格する形で就任したことが発表された。昨年9月に前任のジェフ・ウィリスがメルセデスAMGに移って以降、テクニカルディレクター不在の状態が続いていた。

HRTは昨年、シーズン途中にスペインの投資会社『テサン・キャピタル』へ売却され、元チーム代表コリン・コレスも昨年末でチームを離脱。それとともにチーム内の大多数である120名ものスタッフまでコレスに付いて行く形で去ってしまった。新オーナーはチームのスペイン化を進めていると言われる。

トニ・クケレラは38歳のスペイン人で、2009年にチームが立ち上げ準備を進めていたころから所属。SUPER AGURIでレースエンジニアとしてF1のキャリアを始め、その後BMWザウバーに移籍、ロバート・クビサのエンジニアを務めた。以下、HRTのプレスリリース。

エンジニアのトニ・クケレラが、HRTフォーミュラ1チームのテクニカルディレクターに就任した。クケレラは、技術開発の責任者になるが、サーキットでは引き続きエンジニアのトップとしての役割を担っていく。

2011年9月にジェフ・ウィリスがチームを去って以降、テクニカルディレクターは不在の状態が続いていた。その後の決定で、F112の開発は、2月までテクニカルコーディネータだったジャッキー・エッケラートの指揮の下、ミュンヘンにあるチームのテクニカルオフィスにおいて、ホルツァー・グループと空力部門責任者ステファン・チョセによって進められることとなった。

F112をサーキットに送り出した今こそ、その開発と進化を進める時であり、従って、プロジェクトを率いる人物を任命する必要がある。トニ・クケレラは、そのF1での経験とHRTを率いる立場での素晴らしい仕事ぶりにおいて、最高の適任者である。

スペイン人であるクケレラの技術部門責任者就任は、マシンのデザイン・開発にかかわるすべての活動を集中させ、監督していこうという経営陣の新たな方針へ向けた第1歩だ。これによって、異なる部署間の調整が最適化され、設定した目標の達成や施設と人員の合理化にもつながるだろう。

トニ・クケレラ(テクニカルディレクター)
「テクニカルディレクターの役割は、調整と意志決定において大変大きな責任を負うということだ。だからこそ、それを実行するのに最もふさわしい人物であると経営陣に認められたことを大変誇りに思う。これまでは技術チーム内で役割が非常に分散しており、それがF112のコンセプトや質に影響を与えた」

「私の優先課題は、現在のマシンの問題を解決し、さらにはマシンに秘められた性能の最大限まで開発を進めることだ。同時に、技術部門の一体化と拡大も進める。しかし、われわれにはよい基盤があり、進むべき方向もはっきりしているし、将来に向けてのよいプロジェクトもあると確信している」

ルイス・ペレス・サラ(チーム代表)
「トニ・クケレラは、チーム立ち上げの当初より、また特に現在の新しい体制において、重要な役割を担ってきた。以前のプロジェクトから現在のものへの移行は容易なものではなく、クケレラのような重要な人物なしでは進めてこられなかっただろう」

「テクニカルディレクターの不在で、F112の開発はミュンヘンのテクニカルオフィスで行われた。しかし、マシンをサーキットへ送り出した今、すべてを把握して、技術部門の責任者として影響力のある人物に任せることが重要だった。経験においても、判断力や知識においても、トニこそまさにふさわしい経歴の持ち主だ」

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