2012年F1は開幕したばかりだが、早くも政治的な話題が持ち上がっている。
イギリスのニュースチャンネル『Sky News(スカイ・ニュース)』の金融担当マーク・クラインマン記者は、ある記事をブログに投稿。ところが、数時間後には削除されてしまった。
イギリスのモータースポーツ記者モリース・ハミルトンは自身のツイッターで、「フェラーリ、レッドブル、(F1所有企業)CVCが絡んだ、F1の金と力」についての記事だったとつぶやいている。
『Times(タイムズ)』紙のケビン・イーソン記者は、「誰かが軽率にも書いてはいけないことを書いてしまったのか?」とつづった。また、『Telegraph(テレグラフ)』紙のトム・キャリー記者によれば、「フェラーリとレッドブルに特別な配慮をした上で」、100億ドル(約8,342億円)ものF1株式が公開される話だったというのだ。
イーソン記者はさらに、フェラーリとレッドブルが、F1の政治的な問題などを協議するため各チームが結成したFOTA(フォーミュラ1チームズ・アソシエーション)から昨年に脱退したことを挙げながら、次のように加えた。
「火のないところに煙は立たぬ。フェラーリとレッドブルがFOTAを脱退したのも、うなずける話だ」
F1の資金とその運用について定めたコンコルド協定は、今年かぎりで失効する。そして、F1で最も有名なフェラーリと現チャンピオン・チームのレッドブルは、チーム側の組合であるFOTAから距離を置いているのだ。
「これは偶然か? とてもそうは思えない」とキャリーは続けた。
F1の商業面を取り仕切るバーニー・エクレストンは先週、まだ何の契約も存在しないと、次のように語っている。
「シーズンが始まる前に何らかの形にしたいと思う。先延ばしにはしたくない」
さらにエクレストンはFOTAについて、「フェラーリは、絶対にあのアホどもと手を組んだりしない」とけん制した。