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2012年F1、“Fダクトブーム”が再燃

2012年03月10日(土)13:47 pm

2012年F1シーズン開幕まであと1週間となったが、新たなFダクトブームがF1に巻き起こっているようだ。Fダクトとは、2010年のF1で流行になった技術で、車体に作られた穴から空気を取り込み、リアウイングのすき間から放出することで、一時的にウイングの効果を弱めて最高速を向上させるシステムだった。しかし、この技術は翌2011年から禁止され、その代わりにDRS(空気抵抗低減システム/可変リアウイング)が登場した。

ところが2011年末、メルセデスAMGがFダクトの機能を備えた画期的なフロントウイングのテストを開始した。今回のこのシステムはドライバーが操作することは一切ないため、ルールに反していないと考えられている。

メルセデスAMGの新車W03に搭載されているフロントウイングだが、すでに模倣を行っているチームもあるようだ。ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)の報道によると、先週バルセロナで行われた最後のシーズン前合同テストにマクラーレンが持ち込んだ2012年仕様のマシン、MP4-27にも似たようなシステムが採用されていたという。

うわさではメルセデスAMGとマクラーレンの他にも、レッドブルやロータスといったチームも、フロントウイングだけではなくリアウイングにも効果を発揮する新型のFダクトのデザインに着手しているようだ。

レッドブルが発表した新車RB8は、今年参戦するほとんどのチームと同様に、マシンの先端部とモノコックとの取り付け部分に段差を設けた“ステップノーズ”を採用している。ただ、レッドブルの場合はその段差の所に郵便受けのような形の穴が設けられている。その部分の真の目的が、新型Fダクトの開発競争の中で明らかになるのか、レッドブルのデザイナー、エイドリアン・ニューイはそれに関しては「何も言うことができない」と述べている。

その一方で、「いくつかのチームは新型Fダクトの合法性について疑問を抱いている。あるチームはF1の統括団体であるFIA(国際自動車連盟)に対し、この分野で何が許され、何が許されないのかを通達するよう正式な要請を出したと聞いている」と指摘するジャーナリストもいる。

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