ロータスの「リアクティブ車高調整システム」に関する論争は、どうやら「大山鳴動してネズミ一匹」ということに終わってしまいそうだ。
フィンランドのベテラン記者であるヘイキ・クルタが『Turun Sanomat(トゥルン・サノマット)』に書いた記事によると、ロータスではその革新的システムを2012年に実際に用いるつもりはなかったという。
当初、2012年のロータスのクルマにはブレーキを踏んだ際に、それに呼応して車高を自動的に調整する革新的なシステムが搭載されることになるとのうわさが流れ、これを受けてフェラーリやメルセデスAMG、おそらくはレッドブルもそのロータスのシステムを急きょ模倣し、システムの導入を行おうとしているという報道がされていた。
しかし、F1を統括するFIA(国際自動車連盟)が先手を打ってこのシステムが禁止されることを通達し、各チームによるシステム導入に向けた争いにストップをかけた形となっている。
このFIAによる禁止の決定が発表される以前、ロータスはそのシステムをすでに昨年11月にアブダビで実施された若手ドライバーテストの場でデビューさせていた。
しかし、クルタは、「(そのシステムが)うまく機能しなかったため」ロータスとしてはまだそれをレースで使うつもりではなかったと書いている。