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カート世界チャンピオン笹原右京インタビュー 「今年は海外フォーミュラで走りたい」

2012年01月19日(木)9:24 am

昨年、レーシングカートのROTAX世界大会で優勝し、ジュニアの世界チャンピオンになった笹原右京が、14日(土)に参加したグッドスマイルレーシングのカートイベント後、TopNewsのインタビューに応じてくれた。

Q:2度目のカート世界チャンピオンおめでとうございます。2011年を振り返ってみていかがですか?

笹原右京:2011年は単身でヨーロッパのシリーズに行かなくてはいけないこともあり、不安もありました。その前の年から親はいなかったんですが、日本人のメカニックさんが一緒に来てくれたので、自分は楽でした。今年は自分で何もかもやるということで、すごく不安もありましたが、うまく乗り越えられました。

笹原:成績の方でも、うまくヨーロッパで優勝することができて、チャンピオンを取って、世界戦も優勝してチャンピオンになれてうれしかったです。

Q:海外のレースを走ってみて、日本のレースと海外のレースの違いはありましたか?

笹原:海外の選手は気持ちが違いますね。どんなこともして、どんな手を使ってでも絶対に勝ってやるという強い気持ちがあります。日本人の選手も、速さ的には全然問題なく、トップ争いはできるんですが、気持ちの面で競り負けて弱くなる面があります。

Q:そういった面が自分の弱点にもなっていますか?

笹原:そうですね。まだまだ自分は未熟だと思うので。今日も可夢偉(小林可夢偉/ザウバー)選手の後ろを走っていたんですが、気持ちが入っていましたね。

Q:逆に、世界と戦っている中で、ここだけは負けないという面はありますか?

笹原:最初のタイヤが冷えているとき、(タイヤが)温まるまで3周から5周くらいかかるんですが、その時の速さは誰にも負けないと思います。

Q:タイヤが冷えているときが得意とのことですが、雨も得意な方ですか?

笹原:雨も速いです。雨は大好きですね。雨が自信になったきっかけは、最終戦のフランスです。開幕戦のベルギーでも決勝日は雨だったんですが、ドライだと開幕戦はコンマ2、3秒速いくらいだったんですけど、雨が降ったら1秒くらい速くなったので。これで余計雨に自信がつきました。

笹原:小さいころからいろいろな乗り物に乗ってきて、工場の床などにお父さんがオイルをまいたりしてくれて、ドリフトの練習をしていたので、今になるとそういったことをやっていてよかったんだなと思います。グリップの少ないところでのコントロールを覚えたので、お父さんに感謝です。

Q:去年まではカートで走っていましたが、ドライバーとして最終的な目標は何ですか?

笹原:最終的な目標はF1ドライバーになることです。それまでに、一歩一歩ステップアップして、F1ドライバーになることが目標です。

Q:目標にしているドライバーはいますか?

笹原:片山右京さんです。

Q:今日はカートイベントで右京さんとも一緒に走りましたが、右京さんの走りを見ていていかがでしたか?

笹原:右京さんはF1を引退してからカートに乗ったということなんですが、僕らは現役で走っていて、可夢偉選手も小さい時にカートを走っていたので、みんなカートの経験者だったんです。右京さんだけ経験が少ない中でああやって乗りこなしてしまうのが、右京さんのすごいところだと思います。

Q:右京さんの魅力はどんなところですか?

笹原:僕はすべてを魅力に感じてしまいます。雲の上のような存在です。

Q:今後、走ってみたいカテゴリーはありますか?

笹原:イタリアのフォーミュラ・アバルトというカテゴリーがあり、先月テストしたんですが、そこで走りたいです。

Q:先月のフォーミュラ・アバルトでのテストが、初フォーミュラだったんですよね。初めてフォーミュラに乗った感想を聞かせてください。

笹原:ギアもついているし、サスペンションもついているので、やっぱりカートとは違う乗り物でした。ただ、どんどん走っていくにつれて、走っている感じ、リズムがカートと同じかなと感じました。高速コーナーがまだまだダメだなと思っています。低速コーナーはブレーキを踏んで、ギアを落として速度が下がるのでコントロールはしやすいんですが、高速コーナーは慣れていないので、どこがクルマの限界なのかはっきり分からなくてて難しかったです。

Q:次のステップとしては、フォーミュラ・アバルトを考えていますか?

笹原:そうですね。今年の活動はまだ決まっていませんが、できれば海外のフォーミュラで走りたいです。その中でも行きたいのがフォーミュラ・アバルトですね。もしそれがダメだったとしても、アジアのフォーミュラBMWなどがあるので、海外でレースがしたいです。

Q:海外で走って、1年目で結果を残す自信はありますか?

笹原:そのカテゴリーによって、実際に乗ってみないと分からない面もありますが、F1ドライバーになるとしたら絶対に結果を残していかないといけないので、出してやる! というつもりで頑張ります。

Q:最後に今年の抱負をお願いします。

笹原:まだ参戦カテゴリーは決まっていませんが、何かしらのレースに出られるとしたら、一生懸命に全力で走って頑張っていきます。

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