元F1ドライバーのパストール・マルドナードが、今年のフェラーリはドライバー問題に頭を悩ませることになるだろうと語った。
フェラーリはすでに2015年からチームに所属していたセバスチャン・ベッテルと今季限りで決別することを決めている。
現時点では7月初旬から無観客ながらF1レースが開始される可能性が高くなっているが、もちろん今シーズンが終わるまではフェラーリではベッテルとシャルル・ルクレールがドライバーを務めることになる。
昨年もコース上で同士討ちを演じるといったシーンも見られたベッテルとルクレールだが、実際にレースが再開されれば、2人が昨年以上にきわどい戦いを展開する可能性もあるだろう。
「2人のドライバーはすでに昨年、お互いに問題を抱えていた」
2011年から2015年にかけてウィリアムズとロータスで戦った経験を持つベネズエラ出身のマルドナードはスペインの『Marca(マルカ)』にそう語ると次のように続けた。
「ベッテルはもはやチームを去ることが決まっているのに、今年再びそういうことが起きないという保証はないよ」
「すでにそういう発表がされているとき、どういうふうにレースをすることになると思う?」
「ベッテルがチームオーダーに従うだろうか? 誰にも分からないし、僕も分からないよ」
「それがチームにとって大きな弱点になる可能性があるんじゃないかな。昨年そうだったようにね。シーズンが開始されれば、チーム首脳にとってもドライバーたちにとっても難しい状況が待ち受けている可能性があると思うよ」
一方、ウィリアムズ在籍時の2012年F1スペインGPでポール・トゥ・ウィンを飾ったことがあるマルドナードは、一時期フェラーリと移籍交渉を行っていたことがあると明かしている。
「僕たちがほかのチームとの話し合いを始めたとき、そのひとつがフェラーリだったんだ」
そう語った35歳のマルドナードは、2014年に起きたフェラーリの人事刷新に言及しながら次のように付け加えた。
「僕たちは長い時間をかけて話をしていたけれど、マラネロ(フェラーリ)に大きな変化が起きてしまったんだ。リーダーだったモンテゼーモロ(元フェラーリ会長のルカ・ディ・モンテゼーモロ)やステファノ・ドメニカリ(元チーム代表)が去り、新しい首脳部がやってきたときには全てがストップしてしまったよ」