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【F1】2021年に導入予定の“F1チーム予算上限額”をさらに引き下げか

2020年03月25日(水)18:59 pm

ドイツ出身の元F1ドライバーであるクリスチャン・ダナーが、新型コロナウイルスにより2020年シーズンをスタートすることができない状況にあるF1にとって、今は大規模なコスト削減を実現するための「歴史的好機」だと語った。

F1は2021年に予定されていた新技術レギュレーション導入を2022年に先送りすることを決めている。

しかし、バジェットキャップ(F1チーム予算上限値)は予定通り2021年から施行されることになっている。そして、ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』によれば、F1最高責任者であるチェイス・キャリーとF1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)のジャン・トッド会長は、2021年に設定予定となっている1億7500万ドル(約195億円)のバジェットキャップをさらに減額しようと取り組んでいるようだ。

「歴史的好機だよ」

そう語った61歳のダナーは次のように付け加えた。

「一番いいのは、かつてモズレーが提案した額でバジェットキャップを設定することだ」

ダナーが言及した前FIA会長のマックス・モズレーが提案したバジェットキャップは4000万ユーロ(現在のレートで約48億円)だった。

モズレーがFIA会長であった頃とはさまざまな状況が異なるため、そこまでバジェットキャップを低くすることは現実的ではないだろう。だが、今季のF1レースが減り、F1チームの収入も激減することが確実となっていることから、とりわけ小規模チームの救済のためにも一定程度のバジェットキャップ減額措置がとられるものと考えられている。

実際のところ、F1では現在の状況を受けて2022年型F1マシンの開発活動を停止することを決めており、2021年2月までは風洞の使用も禁止している。

どのチームも2021年には原則として2020年型マシンをそのまま使用することになるわけだが、これには一部例外もある。それは2021年からルノーに替えてメルセデスF1エンジンを搭載することになっているマクラーレンだ。

マクラーレンは本来新技術レギュレーションが導入される予定だった2021年型マシンはメルセデスエンジン搭載を前提として開発する予定だった。

だが、2021年にも2020年型マシンを使用することになった場合、ルノーエンジンを搭載している現行マシンにメルセデスエンジン搭載に向けてかなり大がかりな修正を施す必要が出てくると考えられている。

だが、2019年からチーム代表としてマクラーレンを率いているアンドレアス・ザイドルは、これによる影響はそれほど大きくはないと主張し、次のように付け加えた。

「それに、これ(メルセデスエンジン)を適応させるためにマシンに必要な修正を施すことは許されるはずだからね」

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