ロータスのチームオーナーであるジェラルド・ロペスが、現ドライバーであるロメ・グロジャンの続投を希望していると明かした。
グロジャンは、かつて2009年シーズン途中の第11戦ヨーロッパGPで、当時のルノーF1からフェルナンド・アロンソ(現フェラーリ)のチームメートとしてF1デビューを果たしたものの、翌年はシートを喪失。そして今年ロータスから3年ぶりにF1復帰を果たしていた。
しかし、今シーズンは、度重なるクラッシュの原因を作ったことで第13戦のF1イタリアGPでは出場停止処分を受けるなどし、F1ドライバーとしての資質を問う声も少なからずあがっている。そして今季の最終戦となったブラジルGPにおいてもまた予選と決勝の両方でクラッシュを起こしてしまった。
そのグロジャンは、最終戦が行われたブラジルにおいて、浮き沈みの多かった今シーズンを振り返り、疲れ果てたと次のように語っていた。
「これから2か月の休みをとってゆっくりするよ」
「来年もまたレースができることを期待している」
ロータスとしては、グロジャンが見せる速さについては高く評価しており、来シーズンもグロジャンがロータスに残留することになると考えられてはいるものの、ここまでのところまだ正式な発表は行われていない。
これについて、ロータスのチーム代表であるエリック・ブーリエは、『RMC Sport(RMCスポール)』へ次のように述べている。
「現時点では、数日もしくは数週間の検討期間を設けることにしている」
「今シーズンは、ひどいことばかりでもなかったが、同時にまた素晴らしいことばかりでもなかった。だが、われわれとしては彼をこのまま葬り去るつもりはないよ。3度表彰台にも上っているしね」
さらに、ロータスのオーナー企業、ジェニイ・キャピタルの会長であるジェラルド・ロペスも『Speedweek(スピードウィーク)』に「2013年も彼(グロジャン)がわれわれとともにレースをすることになれば素晴らしいね」と語るとともに、『L'Equipe(レキップ)』に対してもグロジャンに関して次のようなコメントを寄せている。
「ロメはF1ドライバーのなかでも素晴らしい速さを持つひとりだ」
「彼はクルマを理解し、その性能を最大限に引き出すことができる。だが、彼はわれわれが彼に望んだことすべてを達成することはできなかった。特に一貫性ということに関してね」
「だが、彼の持つスピードについては、それほど簡単に手に入れることはできないものだ」
さらにロペスは、自分としてはグロジャンをチームにとどめたいと願っている、と次のように続けた。
「われわれがまだ2013年も彼を使うということを確定していないのは、まだエンジニアたちとその件についてゆっくりと腰を落ち着けて話をすることができていないからなんだ。それから検討することになる」
「私は、ロメがまた(ロータスの)クルマに乗るのを見たいと願っているが、それは私が決めることではなく、彼自身にかかっていることだよ」