2026年から傘下に置くポルシェとアウディをF1に参戦させるフォルクスワーゲンの狙いのひとつは、ドイツ国内でF1への情熱を再び呼び覚ますことのようだ。
かつてミハエル・シューマッハの全盛期にはドイツ国内でも大きな盛り上がりを見せていたF1だが、近年はF1人気も低迷し、もはやドイツ国内ではグランプリさえ開催されていない。
■ドイツでのF1グランプリ復活を望むフォルクスワーゲン
今週、フォルクスワーゲンの取締役会が、ポルシェとアウディを2026年からF1に参入させるためのプロジェクトを個別に承認したと認めたフォルクスワーゲンのヘルベルト・ディースCEOは、ホッケンハイムあるいはニュルブルクリンクでF1ドイツGPが復活することも望んでいるという。
ディースはドイツの『Wolfsburger Allgemeine Zeitung(ヴォルフスブルガー・アルゲマイネ・ツァイトゥング)』に次のように語った。
「ドイツでもう一度グランプリを開催するという計画は知っているし、そうなればドイツでのF1が再び活性化するはずだ」
F1がアメリカやアジア、中東といった大きな新市場へと焦点を移していく中、かつてドイツGPの開催地だったホッケンハイムとニュルブルクリンクは、ドイツでF1グランプリが消えてしまったのは純粋に経済的な問題であると主張している。
「これはビジネスでもあることを受け入れなければならないし、誰がどれだけをもたらすかが重要なんだ」
そう語ったディースは次のように付け加えた。
「しかし、この線にそってF1レースを開催するという点では、ドイツではすでに成功できると私は信じているよ」
■ドイツ人F1ドライバー起用を優先するとフォルクスワーゲンCEO
そして、フォルクスワーゲン、ポルシェ、アウディにとってのひとつの課題は、彼らのF1プロジェクトがドイツ人ドライバーを起用することを優先させるようコントロールできるかどうかかもしれない。
ディースは次のように付け加えている。
「我々の2つのチームは間違いなくドイツ人ドライバーを採用しようとするはずだと私は思っているよ」