ストフェル・バンドーン(マクラーレン)のF1キャリアに暗雲が立ち込めてきている。
●【FP2結果】2018年F1第14戦イタリアGPフリー走行2回目のタイム差、周回数
■今シーズン中の解雇もうわさされるバンドーン
不振が続くマクラーレンだが、中でもベルギー人ドライバーのバンドーンは今季ここまでチームメートのフェルナンド・アロンソに予選で一度も勝つことができず、獲得ポイントもアロンソの44に対して8とレース結果でも大きな差がついてしまっている。
そのバンドーンに関しては、今季限りでマクラーレンのシートを失うのはほぼ確実だと見られており、場合によっては今週末にモンツァで行われているF1イタリアGP(2日決勝)がマクラーレンでの最後のレールになる可能性すらあるとうわさされている。
■結果が出せないのはクルマのせいだとバンドーン
先週末にスパ・フランコルシャンで行われた母国レースのベルギーGPでは地元のファンの前ですべてのセッションを最下位で終えてしまったバンドーンは、それは自分のせいではなくマクラーレンのF1マシンのせいだと主張していた。
バンドーンはさらに、イタリアGPが開催されているモンツァでも母国ベルギーのテレビ局『RTBF』に次のように語った。
「僕は以前自分にはレースで勝つこともタイトルを取ることもできる力があることを証明したと思っている。僕は運転のしかたを忘れたわけではないからね」
「現時点では困難な状況にあることは誰もが知っていることだ。だけど、後はよくなるだけだよ」
そう語ったバンドーンだが、今週末のモンツァでも苦しい状況が続くだろうと次のように付け加えている。
「ここはスパとそれほど違わないだろうということは分かっているからね。実際のところ、モンツァは僕たちにとっては最悪のサーキットじゃないかな」
実際のところ、ドライコンディションとなったモンツァでの金曜フリー走行2回目ではアロンソが18番手、バンドーンは19番手に終わっている。フリー2開始早々に大クラッシュを演じたマーカス・エリクソンがノータイムの20番手だったことから、ここでもマクラーレンのバンドーンが事実上の最下位に位置したことになる。
■ザウバーへの移籍も困難か
バンドーンにとって2019年の移籍先候補のひとつはザウバーではないかと考えられている。今季ザウバーでF1デビューを飾ったフェラーリ育成ドライバーのシャルル・ルクレールは、2019年にはザウバー同様フェラーリPUを搭載するハースへの移籍がうわさされて。また、チームメートのマーカス・エリクソンに関しては今季限りでシートを失う可能性もあると考えられているためだ。
だが、ザウバーのチーム代表を務めるフレデリック・バスールは、ベルギーの『La Derniere Heure(デルニエール・ウール)』に対し、そうしたうわさに関して次のように語った。
「マーカス・エリクソンはいい仕事をしているし、もし彼が今後もこんな感じで続けることができるなら、彼をキープしない理由はないと思うよ」
さらに、バンドーン加入の可能性を訪ねられたバスールは、次のように答えている。
「ストフェルは2019年に向けた我々の計画には入っていないよ」
フェラーリPUを搭載しているザウバーはフェラーリ所属ドライバーのアントニオ・ジョビナッツィと今季のリザーブドライバー契約を結んでいるが、仮にルクレールかエリクソンのシートが空くようなことになれば、2019年にはそのシートにジョビナッツィが座ることになるのではないかともうわさされている。