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2026年のF1マシンは“カタツムリ”のように遅くなる?F1技術責任者はそれを否定

2022年09月29日(木)18:25 pm

2026年には新たなF1エンジンレギュレーションが導入されることになっているが、そのレギュレーションのもとで製造されたF1エンジンは、最初のうちはかなりパワー不足に悩まされることになる可能性もあるようだ。

■注目が集まる2026年からの新F1エンジン

当初、フォルクスワーゲンの傘下にあるドイツのアウディとポルシェが2026年からエンジンサプライヤーとしてF1参戦することになると考えられていた。

だが、ポルシェに関してはレッドブルとの交渉が決裂したことで2026年の参戦をあきらめたと報じられている。

だが、アウディは2026年からの参戦を正式に発表しており、現在ではホンダが2026年から公式にF1活動を再開するのではないかとのうわさもある。

さらに、ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』によれば、韓国の現代自動車(ヒョンデ)とアメリカのフォードが2027年からエンジンサプライヤーとしてF1に参入する可能性もあるという。

ともあれ、新たな時代のF1エンジンに多くの注目が集まることになるのは確かだろう。

■F1マシンのスピードが低下する懸念も

しかし、その一方で、新レギュレーションによるF1エンジンは、それほど強力なものとはならず、F1マシンの速度も現在よりかなり低下するのではないかとの懸念もあるようだ。

パワーユニットと呼ばれる現在の1.6リッターV6ハイブリッドエンジンの場合、ドライバーが使える電気パワーは163馬力のみとなっている。だが、2026年のエンジンレギュレーションによれば、電気パワーだけで475馬力を発生させることができるようになる。

ただ、この数値は、現時点では絵に描いた餅に近い部分もあるようだ。実際に、2026年からF1エンジンメーカーがそれだけの電気パワーを発生するユニットを開発できるかどうかはまた別の問題だからだ。

『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、ある関係者の次のようなコメントを紹介している。

「2014年の最初のハイブリッドパワーユニットのように、マシンはカタツムリになるだろう」

「ドライバーたちは、エネルギーを再生するために、ストレートの途中でアクセルをゆるめなければならないだろう」

■そうした懸念には根拠がないとF1のチーフテクニカルオフィサー

しかし、現在F1モータースポーツ担当チーフテクニカルオフィサーを務めているパット・シモンズは、そうした懸念は「まったく根拠のないもの」だと述べている。

かつてベネトンやルノー、さらにウィリアムズなどで活躍した経験を持つイギリス出身エンジニアのシモンズは次のように主張している。

「我々は予選ラップでのロスはないと予想しているよ。レースでは、確かに最初はラップタイムが少し遅くなるだろうがね」。

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