NEXT...F1開催スケジュール

レッドブルがポルシェとの“結婚”をやめたのは正しい判断だったと元F1ドライバー

2022年09月29日(木)17:55 pm

かつてフェラーリやマクラーレンで活躍し、現在はDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)の責任者を務めている元F1ドライバーのゲルハルト・ベルガーが、レッドブルがポルシェと提携しないことを決めたのは正しい判断だったと語った。

フォルクスワーゲン傘下にあるアウディとポルシェは、新たなF1エンジンレギュレーションが導入される2026年からエンジンサプライヤーとしてF1に参入することを計画していた。

■ポルシェは2026年からのF1参戦を断念か?

アウディは参戦を正式に発表したものの、伝えられるところによればポルシェは2026年の参戦をあきらめたようだ。

一時は、2026年からポルシェがレッドブル・レーシングと提携してワークスエンジンサプライヤーとなるのは確実だと伝えられていた。そして、ポルシェはレッドブル・レーシングの株式の50パーセントを取得する計画であることも明らかとなっていた。しかし、このレッドブルとポルシェの交渉は最終的に決裂している。

レッドブルとの交渉が決裂した後、ポルシェは2026年からの参戦に向けてほかのチームと交渉するのではないかとも考えられていた。しかし、ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』によれば、ポルシェはもう「F1への意欲を失っている」という。

一方、F1は新たなメーカーがF1に参入することを歓迎しており、2027年に向けて2023年6月までのエントリー申請期限を設けて交渉や調整が続けられているという。そして、『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、韓国の現代自動車(ヒョンデ)とアメリカのフォードがそれに興味を示している可能性があるとしている。

■レッドブルがポルシェとの提携をやめたのは正解だったとベルガー

こうした中、レッドブルとポルシェの提携交渉が不調に終わったことについて質問されたオーストリア出身のベルガーは、オーストリアの『APA通信』に次のように答えている。

「結婚する前に一歩さがってみる方がいいんだ。あとからかなり面倒なことになるのが常だからね」

「人生みたいなものだよ。友達として会い、彼女と何度かデートする。そして、一緒になりたくはないと理解することになるんだ」

ベルガーは、レッドブルが最終的にポルシェと契約を結ばないと決めた理由は、その契約を結べばレッドブルが持つチームの競争力を奪われるだけだろうと考えたためだったと推測している。

「私はレッドブルがそのように見ていたのだと考えているよ。彼らの意思決定プロセスは短く、問題へも直接アクセスできる。もし、別の当事者が関与することで、意思決定のためのテーブルがもっと大きくなれば、かなり複雑になるはずだからね」

■レッドブルにはF1をやるためのすべてが揃っている

一方、最近のうわさによれば、レッドブル・レーシングの親会社である世界的エナジー飲料メーカーを率いるディートリッヒ・マテシッツの健康状態があまりよくないようだと考えられており、レッドブルとしては将来に向けてより強固なチーム体制とするためにポルシェと交渉していたのではないかとも考えられているようだ。

だが、ベルガーは、そうしたうわさは的を射ていないと考えているようだ。

「F1は短期的なものなんだ」

そう語ったベルガーは、次のように付け加えた。

「素早く対応できるようにしなくてはならないし、最高の人材を揃えなければならない。だが、レッドブルにはすでにそれがあるんだ」

また、ベルガーは、レッドブルが設立したF1エンジン製造部門であるレッドブル・パワートレインズはうまく機能していくことができるはずだと次のように主張している。

「彼らは自分たちがやっていることを、賢明なやり方でやれることを証明して見せているよ」。

前後の記事
最新ニュースをもっと見る  >
TopNewsの最新ニュースが読めるよ!
facebookフォロー Twitterフォロー RSSでチェック