2021年にF1が予定していた18インチホイールタイヤの導入も少なくとも1年は先送りとなるようだ。
新型コロナウイルスのパンデミックにより2020年のF1シーズンが開幕できない状況が続いており、F1ではすでに2021年に予定されていた新F1技術レギュレーション導入を2022年まで延期することが決まっている。
これに伴い、2021年シーズンは2020年型F1マシンで戦われることになるわけだが、当然ながらそのマシンは現在使用されている13インチホイールの装着を前提として設計されている。
F1公式タイヤサプライヤーであるピレリの自動車レース責任者であるマリオ・イゾラは、この件についてドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に次のように語っている。
「18インチホイールのための開発は中盤にきている」
「しかし、シャシーの(新)ルール導入が延期となるため、来年も13インチを使用し続けることになるだろう。我々は毎日FIA(F1統括団体の国際自動車連盟)と連絡を取り合っているが、今後どのような予定になるのかはまだはっきりとしているわけではないんだ」
一方、イゾラはF1チームたちの反対により今年の導入が見送られることになった2020年仕様F1タイヤを2021年シーズンに向けて再開発する可能性もあるとしたものの、実際には来年も2019年スペックタイヤを継続する可能性が高いだろうと考えているようだ。
「それはどれだけテストのチャンスがあるかによってくる。もしも今年の後半に世界選手権を実施することになれば、そのための十分な時間がとれるかどうかはわからない」
2021年に新スペックタイヤを導入する可能性についてそう語ったイゾラは、次のように付け加えた。
「テストすることができなければ、現在の(2019年仕様)タイヤを継続使用する以外の選択肢はないだろうね」