トヨタ・レーシングが27日(木)、2014年シーズンのFIA世界耐久選手権(WEC)を戦う新型ハイブリッド・レーシングカー「TS040ハイブリッド」を初公開。併せてドライバー編成の変更も発表した。
【写真】トヨタ、2014年WEC参戦車両「TS040ハイブリッド」(全11枚)
南フランスのポールリカール・サーキットで発表されたTS040ハイブリッドは、自然吸気のV型8気筒3.7リットルガソリンエンジン(520PS)とハイブリッドシステム(480PS)で構成され、合計1000PSもの大パワーが4輪駆動により路面へと伝えられる世界で最も進化したハイブリッド・レーシングカーとなった。
このクルマに搭載された新たなトヨタ・ハイブリッド・システム・レーシング(THS-R)は、特に燃料消費量を規制するWEC新技術規則に合わせて開発されたもの。また、動力系統や空力、ドライビングスタイルも多岐にわたって見直され、2013年シーズンのTS030に比べて25%の燃料消費量削減を目標としている。
今シーズンは流量計により燃料の消費量がモニターされ、レース中、3ラップの平均燃料消費量が規定を上回った場合にはペナルティーが科せられることになっている。1ラップあたりの燃料消費量は、各チームの申告したハイブリッド使用率によって決まるが、トヨタ・レーシングはル・マン1ラップあたり昨年対比約2倍の6MJのハイブリッドシステムを採用することになっている。
また、ドライバーの編成が昨シーズンから若干変更となった。今季は7号車がアレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、中嶋一貴。8号車がアンソニー・デビッドソン、ニコラス・ラピエール、セバスチャン・ブエミというラインアップとなる。今季のドライバー体制も6名中5名が元F1ドライバーという強力な布陣で臨むことになる。
今季のFIA世界耐久選手権第1戦は、イギリスのシルバーストンで4月20日(日)に決勝が行われる。