ブリヂストンが14日(金)、アメリカの司法省とのあいだで、自動車用防振ゴムの販売に係わる競合他社とのカルテルに関し、米国独占禁止法に違反したことを認め、罰金4億2500万米ドル(約447億 9000万円)を支払うこと等を内容とする司法取引に合意したことを発表した。
ブリヂストンのグループは、2012年5月より米国司法省が非公開で進めてきた自動車用防振ゴムに関する調査に全面的に協力。この調査を通じて、2001年から2008年の間に従業員が米国独占禁止法に違反する行為を行っていたことが明らかになったため、米国司法省との間で司法取引契約を締結することに至った。
ブリヂストンのグループでは、マリンホースに関する2007年5月のカルテル捜査及び2008年2月の外国公務員に対する不適切な支払の可能性についての自主公表を受けて、2008年よりコンプライアンス教育の強化、ガバナンス体制の改革、不正行為防止の為の規程新設などの種々の施策により再発防止策を実行。今回のカルテル行為は、これらのガバナンス・コンプライアンス体制の強化・改革をきっかけに2008年に終了したもの。
しかしながら、結果として2008年時点で本件を見つけ出すことができなかったことについては、会社として真摯(しんし)に反省をしており、今後信頼回復に向けて、国内外の全てのグループ会社において、「さらに上」のガバナンス・コンプライアンス体制の徹底を図っていくという。
今回の件で、ブリヂストンは、自社および社会に及ぼす影響の大きさを考慮、社内取締役員および関連執行役員の賞与(2014年3月分)全額を辞退する。さらに、代表取締役は、月次報酬の50パーセントを6カ月、関連執行役員は25パーセントを6カ月、自主返上を行う。また、関係者に対しては、社内規則に従って厳正な処分を実施する。
また、2013年12月期決算において、447億9000万円を特別損失として計上する予定。