アウディ・ジャパンは、高性能スポーツカー「R8スパイダー」の限定版「R8 GTスパイダー」を4月下旬から発売。世界で333台のみの限定生産となり、日本へは10台が投入される。
R8 GTスパイダーは、インテリア、エクステリア、テクノロジーの全方位で徹底的に重量を削減。各パーツにカーボンを多用することで、標準モデルのR8スパイダーよりも約85kgの軽量化を実現した。
赤い結晶塗装が施されたシリンダヘッドカバーが特徴的な改良型V10、5.2リッターFSIエンジンは、標準モデルに比べて、最高出力は26kWアップされ、412kW(560PS)のパワーを発生。また、最大トルクは10Nm強化され、6,500rpmで540Nmを発揮。0-100 km/h加速は3.8秒、最高速度は317km/hにまで到達する。
ギアシステムはシーケンシャル・マニュアルトランスミッションの6速Rトロニック。電子マネジメントシステムにより「スポーツ」、「ノーマル」が用意されたオートマチックモードと、2つのマニュアルレベルが提供される。また、停止状態からの発進時にホイールスピンを回避し、素早いスタートを可能にするローンチコントロール・プログラムも搭載された。
サスペンションには、よりレートを高めたダンパーとスプリングを組み合わせるGT専用のスポーツサスペンションを装備。車高は標準のR8 V10と比べて約10mm低められており、よりダイレクトなステアリングフィールと、アグレッシブなスタイリングを実現している。
ブレーキシステムは、ベンチレーション機能を備えたカーボンファイバーセラミックディスクを標準装備。スチール製のディスクと比較して9kgもの軽量化を実現し、バネ下重量の軽減にも貢献している。また、フロントの6本ピストンアルミニウム製ブレーキキャリパーは、レッドのアルマイト加工を施されたGTの専用品だ。
限界時の横滑りを防止するESP(エレクトロニック・スタビリゼーション・プログラム)にもR8 GT専用チューンが施された。コーナー脱出時のオーバーステアを実現するスポーツモードもボタンひとつで選択が可能。サーキット走行時などのために、完全にESPをキャンセルすることもできる。
スポーツ性能に特化したR8 GTスパイダーだが、インテリアの素材にもこだわり、バケットシート、ウインドスクリーンフレーム、ステアリング、ハンドブレーキレバーにアルカンターラ素材を使用。高級感に富んだ感触に仕上がった。またステアリング、メーター、シート、フロアマット、サイドシルなどにはGT専用のエンブレムが、シフトノブには限定モデルの証としてシリアルナンバーが配される。
ボディカラーはGT専用色とマットカラーのスズカグレーとスフィアブルー、そしてファントムブラックの3色を設定。さらに無償でオプションのAudi exclusiveを選択することも可能だ。