フェラーリのカルロス・サインツは、アストンマーティンのフェルナンド・アロンソの方が、2023年F1シーズンでは今のところフェラーリよりも優勝に手が届く位置にいると考えている。
■オーストラリアではアロンソとの接触でポイントを逃したサインツ
メルボルンで行われた今季のF1第3戦オーストラリアGP決勝は終盤にかなり荒れた展開となり、レース終盤の赤旗中断からのリスタートでは、サインツが同じスペイン出身の先輩ドライバーであるアロンソのマシンにぶつかってしまうアクシデントも発生してしまった。
それにより5秒ペナルティーが科されたサインツは、4番手でチェッカーフラッグを受けたものの、最終順位は12位に下がってしまった。サインツとフェラーリはこのペナルティーに対して異議申し立てを行ったが、FIA(F1統括団体の国際自動車連盟)はそれを棄却している。
サインツはこのペナルティーが科されたときには「怒りで口がきけない」状態だったと語り、これによってポイント圏外に順位が下げられたことに言及しながら、「これまで見た中で最も不公平なペナルティーだった」と付け加えた。
■自分が小さなミスをしたことはわかっている
それにもかかわらず、サインツは母国スペインのテレビ局『Antena 3(アンテナ3)』に対し、アロンソに謝ったことを明かしている。
「僕は彼に謝罪のメッセージを送ったよ。それは僕が望んだ接触ではなかったんだ」
「ペナルティーには文句を言ったよ。だけど、僕が小さなミスをしたこともわかっている。それでも、フェルナンドに何の影響もなかったのはよかったよ」
実際のところ、メルボルンではサインツとの接触で大きく順位を下げたアロンソだったが、結局そのときもまた赤旗が振られ、そのリスタート前の順位で改めてレースが再開されたことから、最終的に3位表彰台を手にしている。
アロンソはこれで今シーズンここまでの3レース全てで表彰台を獲得しており、今季まだ表彰台に上ることができていないフェラーリ勢に差をつけている。
■現時点ではアロンソの方が勝利に近い位置に
現在ドライバーズランキング5番手に位置している28歳のサインツは、ランキング3番手の現役最年長F1ドライバーである41歳のアロンソに言及しながら次のように語っている。
「彼の方が僕よりも勝利に近いところにいるよ」
「アストンマーティンは僕たちより少し優れている。だけど、僕たちもそれほど離されてはいないよ」
「僕たちは少し後れをとっているけれど、状況は改善されていくと思う」
そう語ったサインツは、次のように付け加えた。
「希望を失わないようにしよう。フェラーリが目指すのは勝つことに変わりはないよ」。