レッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)が、ミック・シューマッハとリザーブドライバー契約を結ぶことはまったく検討しなかったと語った。
■2023年はメルセデスのリザーブが濃厚なシューマッハ
2021年にフェラーリの後押しを受けてハースでF1デビューを飾ったシューマッハだが、2022年シーズンでそのシートを失い、2023年にその姿をグリッド上で見ることはできなくなってしまった。
現在23歳のシューマッハに関しては、2023年にはメルセデスのリザーブドライバーとなる可能性が高いと考えられている。
スイス出身の元F1ドライバーであるマルク・スレールは、それは今のシューマッハにとっては最善のチャンスだと考えている。
「2人のレースドライバーのうち1人が病気になったら、彼にどんなチャンスが訪れるか想像してみればいい」
そう語った71歳のスレールは、次のように付け加えた。
「突然、彼はおそらく最高レベルのドライバーの1人とレースをすることになるんだ」
スレールは、2022年シーズンにはシューマッハが「弱さ」を見せたときも何度かあったと認めつつ、それでも7度F1王者となったミハエル・シューマッハを父に持つ若いドイツ人ドライバーにはF1で走る資格が十分にあると考えているようだ。
■シューマッハとの契約は選択肢になかったとマルコ
一方、レッドブルは2023年に向けて、2022年シーズンを最後にマクラーレンのシートを失ったオーストラリア出身ドライバーのダニエル・リカルドをサードドライバーとして迎えることを決めている。
現在33歳のリカルドは2018年までレッドブルで戦っていたドライバーであり、5年ぶりに古巣に戻ってくることになる。
ドイツの『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』から、2023年に向けてリカルドではなくシューマッハをリザーブドライバーにすることは考えなかったのかと質問されたマルコは、次のように答えている。
「いや、我々は彼を選択肢に入れたことは一度もないよ。彼はこれまでフェラーリのプログラムの一員だったからね。我々が彼に興味を持たなかったのはそれが理由だよ」
「特に、我々のリザーブドライバーはアメリカでの多くのスポンサーイベントに参加しなければならない。だから、リカルドが適任なんだ。彼のプロフィールやイメージによってね」。