トロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーが、今後ホンダPU(パワーユニット)は大きな進歩を遂げるはずだと語った。
■期待外れに終わったホンダの2018年開幕戦
トロロッソは今季、昨年限りでマクラーレンとの関係が解消されたホンダからPU供給を受けている。2月下旬から3月上旬にかけてスペインのバルセロナで行われた公式シーズン前テストではそのホンダPUが安定したパフォーマンスと信頼性を披露。シーズン開幕に向けて期待が高まっていた。
ところが、いざシーズンが開幕してみれば、やはりホンダPUの弱点がはっきりと示されることになってしまった。
ガスリーとチームメートのブレンドン・ハートレーはいずれも予選Q1で敗退。決勝ではガスリーのクルマに搭載されたホンダPUがトラブルを起こし、わずか13周でリタイア。ハートレーはなんとか完走はできたものの、全ドライバー中唯一周回遅れとなり、最後尾でのフィニッシュとなってしまったのだ。
■ホンダはすでに進歩を遂げている
だが、昨年は日本のスーパーフォーミュラにも参戦し、ホンダエンジンを搭載したマシンで戦ったガスリーはイタリアの『Tuttosport(トゥットスポルト)』に次のように語った。
「ホンダは懸命に頑張っている。それはみんなに対して自分たちがいいエンジンを造ることができるということを示したいからなんだ」
「開発の観点から見れば、彼らはやれることはすべてやっているし、すでにかなり前向きな進歩も果たせているよ」
「バージョンアップにも取り組んでいるけれど、もちろん今シーズンは3基のエンジンしか使えないことも分かっている。だからそれらを投入するにはいつが最善なのか様子を見るしかないよ」
■ホンダにはまだ時間が必要
ホンダに対する期待感を示したフランス出身ドライバーのガスリーだが、すぐにホンダPUがトップ争い、あるいは表彰台争いができるほどのパフォーマンスを発揮することは期待できないと示唆している。
「すべてがうまくいきつつあるよ。だけど、ホンダには時間を与えることが必要なんだ。ここはF1だし、誰もが常に進歩を遂げているからね」
そう語った22歳のガスリーは次のように付け加えた。
「ホンダが3か月か4か月で完全にばん回することは間違いなく無理だ。だけど中長期的な協力関係に向けて、彼らは素晴らしい計画を持っているし、すべて正しいことをやっていると僕は思っているよ」。
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