富士重工業株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:吉永泰之)は12日開催した臨時取締役会において、2017年4月1日付(予定)で、社名(商号)を「株式会社SUBARU」(かぶしきがいしゃすばる、英文表記:SUBARU CORPORATION)に変更することを決議した。6月28日開催予定の第85期定時株主総会で定款変更が承認されることを条件として、社名変更を実施する。
■スバルの源流は飛行機研究所
富士重工業は、1917年に創設された飛行機研究所(後の中島飛行機株式会社)を源流とし、幾多の変遷を経て1953年に現在の富士重工業株式会社として設立された。
その後、1958年発売の軽自動車スバル360に端を発するスバルブランドの自動車事業を中心に、航空宇宙、産業機器などの各事業を発展させてきた。
■スバル、世界90カ国で初の年100万台超え狙う
現在、スバルの自動車事業は世界90カ国以上に展開しており、2017年3月期は初の年間販売台数100万台超え(連結販売台数1,050千台)を見込むなど、世界各国のユーザーに支持を得ている。
■2020年に向けて『スバルブランドを磨く』
2014年5月に発表した中期経営ビジョン「際立とう2020」では、2020年のありたい姿を「大きくはないが強い特徴を持ち質の高い企業」と定め、その実現に向けて“スバルブランドを磨く”と“強い事業構造を創る”ことに取り組んでいる。
■社名変更の目的は『グローバルブランドとして成長』
今回、創業100周年を機に、長年皆様に親しまれてきた社名を変えてブランド名と統一させる目的は、“スバルブランドを磨く”取り組みをさらに加速させ、スバルを自動車と航空宇宙事業における魅力あるグローバルブランドとして成長させることにあるという。
「株式会社SUBARU」においても、経営理念である「“お客様第一”を基軸に『存在感と魅力ある企業』を目指す」ことを堅持し、長年培ってきた「安心と愉しさ」という固有の価値をユーザーに提供し続けることで、更なる持続的成長を目指していくという。
■SUBARU(スバル)の由来
スバルは別名「六連星(むつらぼし)」とも呼ばれる星団の名前で、純粋な日本語。
自動車の名前に和名を使ったのはスバルが最初とのことだ。富士重工業が中島飛行機の流れをくむ5社の資本出資によって設立されたことに因んで名付けられた。
■富士重工業株式会社 設立までの変遷
1917年 中島知久平、飛行機研究所を創設
1918年 中島飛行機製作所と改称(1931年に中島飛行機株式会社に改称)
1945年 富士産業株式会社と改称、航空機製造から民需産業への転換図る
1950年 富士産業(株)は企業再建整備法に基づき、富士工業(株)、富士自動車工業(株)、宇都宮車両(株)など12社に分割
1953年 富士工業(株)など5社の資本出資により、富士重工業株式会社 設立(1955年に5社を吸収合併)
2017年4月 富士重工業株式会社から株式会社SUBARUへ社名変更(予定)