ホンダの航空機事業子会社であるホンダ・エアクラフト・カンパニー(以下、HACI)は20日(月)、スイスのジュネーブで開催されているビジネス航空ショー「2013ヨーロピアン・ビジネス・アビエーション・コンベンション・アンド・エキシビション」において、小型ビジネスジェット機「ホンダジェット」の試験用5号機が初飛行に成功したと発表した。
試験用5号機は、米国東部時間5月16日15時00分(日本時間5月17日4時00分)にHACI本社がある米国ノースカロライナ州グリーンズボロ市のピードモントトライアッド国際空港を離陸し、高度1万2,000フィート(約3,660m)を速度300ノット(時速約556km)で順調に飛行した。今回の60分におよぶ飛行試験では、低速時および高速時の操縦性チェックのほか、航法用電子システムであるアビオニクスや各種システムのチェックが行われた。
今回の試験飛行の成功にあたり、ホンダジェットの開発・製造・販売を担当するHACIの藤野道格社長は、「この5号機は、お客さまに納入するホンダジェットの最終仕様インテリアおよびオプションを備えており、主に機能および信頼性の最終試験に用いられます。本日の試験の成功は、飛行試験が最終段階に入ったことを意味し、われわれにとって重要なマイルストーンとなります」と語った。
HACIでは、現在、計4機の機体を同時に用いて試験を継続中だが、GE・Hondaエアロエンジンズ社製ターボファンエンジンの米国連邦航空局(FAA)による型式認定取得は2013年10月~12月ごろと見込まれており、ホンダジェットの型式認定取得は2014年後半になる見込みだ。また、HACI本社の敷地内に建設中のカスタマーサービスセンターは今秋にも完成し、年内に米国連邦航空局から整備工場としての認定を取得する予定となっている。