BBSブランドの自動車向け鍛造ホイールを製造し、複数のF1チームへホイールの供給を行っているワシマイヤー株式会社が、東京地裁へ会社更生手続き開始を申し立て、保全管理命令を受けたことを発表した。
会社更生手続きに入ったのは「小野グループ」のワシ興産株式会社、ワシマイヤー株式会社、株式会社アサヒオプティカルの3社。『北國新聞』によると、3社合計の負債額を東京商工リサーチ福井支店は約369億円、帝国データバンク東京支社は366億4,600万円とみている。
『北國新聞』は、26日(金)に福井市内で会見した福井銀行の伊東忠昭頭取が、10月上旬に3社から、過去10年にわたって不正な経理処理があったことと、今月末の資金繰りに窮しているとの報告を受け、会社更生手続き開始を申し立てたという。
ワシマイヤーは、ドイツのBBS社と技術提携して1984年にアルミ鍛造ホイールの出荷を開始。その後、1992年からはマグネシウム鍛造ホイールをフェラーリのF1チームへ供給し、F1へのホイール供給が始まった。現在はF1での供給チームが増え、今年もメルセデスAMG、フォース・インディア、ケーターハム、マルシャなどがBBSからホイールの供給を受けている。
2011年にはBBSの商標権や鍛造ホイール部門を買収し、「メッシュタイプ」で世界的に人気の高いBBSホイールを製造してきた。
保全管理人弁護士の新保克芳氏は「今後、当社の再建に向け事業を継続しながら、保全管理人としての職務に努めて参ります」と語り、「事実上の倒産」などではなく、事業を継続しながら再建を図っていくとして破産手続きではないことを強調した。
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