2012年シーズンは約3分の1が終わったばかりだが、すでに来シーズンへ向けたドライバー市場が動き出している。第8戦ヨーロッパGPの舞台バレンシアでも、22日(金)にセルジオ・ペレス(サウバー)とマネジャーのハウメ・サラレスがフェラーリのモーターホームを静かに訪ねる姿がカメラにとらえられた。
不振が続いているフェリペ・マッサ(フェラーリ)との契約が2012年末に切れるのに合わせ、フェラーリが代わりのドライバーを探していることは周知の事実。フェラーリのエンジンを載せたザウバーに乗るペレスは、フェラーリの若手ドライバー育成プログラムにも所属している。
ペレスのフェラーリ訪問を来シーズンの契約とつなげて考える報道陣に、フェラーリの広報ルカ・コラジャンニが「ペレスはサインしたよ。サインしに来たんだ」と冗談を言ったとスペインの『AS』紙が伝えている。
バレンシアのパドックを沸かせたもうひとつのうわさは、ケーターハムのヘイキ・コバライネンもペレスと同様にマッサの後任候補に挙がっているというものだ。
マクラーレン所属時代にF1での優勝経験もあるコバライネンのフェラーリ移籍説について、『MTV3』のエルッキ・ムスタカリはこう語っている。
「特筆すべきは、ヘイキの力強い走りだ。(フェラーリ移籍は)完全に推測だけれどね」
そこで興味深いのは、コバライネンがいまだに2012年シーズン終了後の契約交渉を開始していない事実を認めている点だ。
「まだどの方向(チーム)とも交渉していないよ。たぶん、僕よりも先に検討するべきドライバーで、決断していない人が何人かいるんだろうね」