レッドブル首脳のヘルムート・マルコによると、2006年から今年まで18年にわたってレッドブルのセカンドチームを率いてきたフランツ・トストが今季いっぱいでチーム代表の座から降りることは「円満」に決まったという。
アルファタウリは26日(水)に、オーストリア出身で現在67歳のトストが2023年シーズン終了後にチーム代表の職を降り、その後任として現在フェラーリのレーシングディレクターを務めているフランス出身のローラン・メキースが新たな代表に就任することを発表した。
さらに、かつてFIA(F1統括団体の国際自動車連盟)で事務局長やF1担当エグゼクティブディレクター職にあったピーター・バイエルがアルファタウリのCEOに就任することも併せて発表されている。
■2025年までの続投を示唆していたトスト
だが、わずか1か月ほど前には、トストはオランダの『Formule 1(フォーミュレ1)』に対して次のように語り、今後数年間は現在の職に留まるつもりであることを示唆していた。
「最終日を決めているわけではないんだ」
「だが、100パーセント確実なのは、70歳になったとき、私はもうピットウォールにはいないということだ」
1月20日生まれのトストが70歳になるのは2026年のことであり、このコメントから、2025年まではトストがアルファタウリのチーム代表を続けることになる可能性が高いとも考えられていた。
■CEOとの話し合いは友好的だったとマルコ
しかし、今回の発表により、トストが67歳でチーム代表を降りることが確定したわけだが、この状況の変化は、昨年亡くなった世界的エナジー飲料メーカー『レッドブル』の最高責任者ディートリッヒ・マテシッツの後任として同社のスポーツプロジェクトを率いることになったオリバー・ミンツラフCEOと、マルコやトストの関係がうまくいっていないためではないかと推測している者もいるようだ。
だが、27日(木)に80回目の誕生日を迎えるマルコは、26日(水)にザルツブルクの『ハンガー7』と呼ばれる施設で行われた48歳のミンツラフとの話し合いに言及しながら、『Osterreich(エステルライヒ)』紙に次のように語った。
「オリバー・ミンツラフとはハンガー7で友好的な会話をしたよ」
「私も、そしてフランツも出席していたよ」
「トストは年末まで残り、その後はアドバイザー的な役割に移行することになる」
■80歳となるマルコの進退は?
しかし、マルコもトスト同様近いうちに現在のポジションから降りることになるのではないかとの噂もささやかれている。
「今のところ、それは本当に問題ではないよ」
そう語ったマルコは、次のように付け加えた。
「まずはF1タイトルを勝ち取ろう。それからだよ」。