イタリア政府のトップが、モンツァで開催されているF1イタリアGPが2026年以降もF1カレンダーにとどまることができるかどうかについて危機感を持っていることを認めた。
2023年F1シーズンはここまでに3レースが終わっているだけだが、フェラーリの地元イタリアではすでにあきらめムードが漂っているようだ。
■フェラーリ不振でイタリアのチケット販売も伸びず
最近の報道によれば、フェラーリの不振が続いていることが、今年イタリア国内で行われる2つのグランプリ(イモラでの第6戦エミリア・ロマーニャGPとモンツァでの第15戦イタリアGP)のチケット販売に大きな打撃を与えているという。
イタリアでのF1レースプロモーターであるAci(イタリア自動車クラブ)のアンジェロ・スティッキ・ダミアーニ会長は次のように語っている。
「我々はF1に対する誓約を遵守しなければならない。しかし、この2レースのチケット販売は期待通りには進んでいない」
■イタリアGPは「危機に瀕している」と副首相
モンツァでのイタリアGPは、1950年に現在のF1選手権が発足して以来毎年開催されてきているF1でも有数の伝統的レースだ。しかし、現在の契約は2025年までとなっており、F1オーナーのリバティ・メディアはモンツァ・サーキットの改修を要求している。
こうした中、イタリアのマッテオ・サルヴィーニ副首相兼インフラ担当大臣は、『Autosprint(オートスプリント)』誌に次のように語っている。
「モンツァでのグランプリは危機に瀕している」
「私は、大臣として、モンツァが歴史と伝統を象徴するイベントを確実に開催できるよう、あらゆる手段を講じるつもりだ」
サルヴィーニは、モンツァが位置するロンバルディア州のアッティリオ・フォンタナ知事と、イタリアGPの将来についてローマで会談を予定していることを明らかにしている。