現地時間2022年2月11日(日本時間12日4時)、マクラーレン・レーシングが、新時代のF1レギュレーションに合致させた新車『MCL36』を発表した。同時に、インディカー、エクストリームE選手権に出場するレーシングカーを、世界中の視聴者に向けてライブで公開した。
●【動画:F1新車】マクラーレン『MCL36』F1新車発表会の様子
■本社MTCで発表
新レギュレーションに合わせた新時代の新車MCL36は、ドライバーであるランド・ノリス(22、イギリス)とダニエル・リカルド(32、オーストラリア)とともに、マクラーレンのチーム本部(イギリス・ウォーキング)にあるマクラーレン・テクノロジー・センター(McLaren Technology Centre)で公開された。
ノリスは、マクラーレンからF1に参戦して4年目のシーズンを迎え、2021年シーズンは4回の表彰台獲得と初のポールポジションを獲得し、さらなる飛躍を目指している。
ダニエル・リカルドは、F1参戦12年目、マクラーレンでは2年目のシーズンを迎える。2021シーズンのイタリアGPでは優勝を達成。
マクラーレンにとっては、2012年以来の優勝を果たし、さらにワンツーフィニッシュを達成して、コンストラクターズ選手権を4位で終え、ポイント獲得数は2012年以降で最高となり、トップチームとの差は確実に縮まっている。
また、発表会にはザック・ブラウン(マクラーレン・レーシングCEO)、アンドレアス・ザイドル(マクラーレンF1・チームプリンシパル)も出席。ジェームス・キー(マクラーレンF1・テクニカル・ディレクター)、アンドレア・ステラ(マクラーレンF1・レーシング・ディレクター)らはビデオ出演した。
■バーチャルでも公開
MCL36は、F1では世界初となるRobloxでデジタル公開され、バーチャルな空間でMCL36のステアリングを握ることができるという。
■カラーリング
カラーリングは、マクラーレンでおなじみとなったパパイヤオレンジと、新色のブルーを組み合わせた新しいカラーリングを採用した。
■初見:開発しやすいようにシンプル・イズ・ベストか?
フロントウイングは4枚のエレメントで構成され、サイドポンツーンのリアは大きく絞り込まれ、レッドブルやアストンマーティンと比べるとマクラーレンは全体的にシンプルな形状に見える。
ジェームス・キーは「2022年は、チームが互いの設計を評価し、革新的な新しい方法でグランド・エフェクトによってダウンフォースを生み出し、激しい開発戦争になっていく」と述べており、今後の開発を見越してまずはバランスの良さそうなオーソドックスな設計にまとめているようだ。
新レギュレーションとなり、誰も正解を知らない今年のF1カー。ジェームス・キーの言うように、開幕前、そして開幕後も、最も速いマシンを分析して開発は続けられ、2023年に向けて形状は大きく変わっていくことになる。