レッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)が、レッドブルの新車発表イベントは純粋に“マーケティング”を目的とするものだったと語った。
レッドブルは9日(水)に、オンラインで2022年型F1マシン『RB18』を公式に発表した。だが、そこでは新車の外観が明らかにされたものの、技術的な詳細情報が公開されることはなかった。
「これは純粋にマーケティングキャンペーンだよ」
ドイツのテレビ局『Sport1(シュポルト1)』にそう語ったマルコは、23日(水)から今年1回目のプレシーズンテストが行われるバルセロナには“最新バージョンのマシン”を持ち込むことになると付け加えた。
今年のF1マシンはこれまでとは大きく異なる技術レギュレーションのもとで設計・製造されている。そのため、どのチームもギリギリまでできる限りマシンの開発を続けたいと考えるとともに、自分たちが選択したソリューションがライバルチームたちに知られることは避けたいと考えるのは当然のことだ。
つまり、すでに2022年型マシンのカラーリングを発表しているハースや今回のレッドブルだけでなく、どのチームでも新車発表に関してはそういうアプローチで望むことになると考えていいだろう。
レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーも、「テストコースに行くときには、マシンはこれとは違って見えるだろうね」と認めている。
ともあれ、マックス・フェルスタッペンがセンセーショナルな形で2021年のF1チャンピオンとなったレッドブルだが、9日の新車発表イベントでは世界有数のソフトウエア企業である『Oracle(オラクル)』がタイトルスポンサーを務めることが正式に発表されている。
伝えられるところによれば、オラクルとレッドブルが結んだスポンサー契約は5年間で総額5億ドル(約578億円)に及ぶF1史上でもあまり例を見ない大型契約だと考えられているようだ。
一方、公式には2021年を最後にF1活動から撤退したホンダだが、今後も2025年まではレッドブルとアルファタウリが使用するエンジンの製造を継続することが明らかになっている。そして、レッドブルの2022年型マシンには、『HONDA』のロゴは消えるものの、『HRC(株式会社ホンダ・レーシング)』の文字が刻まれることになる。